矯正治療について
矯正治療の意義
矯正治療は、お口の噛み合わせを改善することを目的にしております。噛み合わせは、「食べる」「噛む」「飲む」「発音する」「呼吸する」「お顔の表情を作る」などに影響を及ぼします。
また、お口の機能は、皆様が精神的、社会的により良く生活ができる「Quality of Life(QOL)」とも密接に関係しているため、矯正治療によって噛み合わせを改善することは、皆様のQOLも向上させることになります。
不正咬合の種類
不正咬合
『不正咬合』とは、“正常ではない、不正な噛み合わせの状態”のことです。ただ、どこまでが正常でどこまでが不正であるかについて明らかな境界を決めるのが困難な場合が多いのも事実です。
ご自身やお子様の噛み合わせについて不安な方は、矯正歯科医師にご相談されることをお勧めいたします。
以下は代表的な不正咬合です。
![]() ▲叢生(八重歯、乱杭歯) |
![]() ▲反対咬合(受け口、下顎前突) |
![]() ▲上顎前突(出っ歯)-正面 |
![]() ▲上顎前突(出っ歯)-横 |
![]() ▲開咬 |
矯正治療の開始時期
成長期のお子様をお持ちの方で、いつ頃から矯正治療を開始するのがいいのか悩まれている方が多いことと思います。
成長期に矯正治療を開始するのが良いといわれている理由は、顎の成長を考慮して治療を行えるからです。ただ治療の開始時期は人によって異なります。実際には直接矯正歯科医師に診ていただいてご相談されるのが一番です。
ここでは、不正咬合の種類による一般的な矯正治療の開始時期についてご説明いたします。
【叢生(八重歯、乱杭歯)】
一般に、叢生を改善するのは、永久歯と乳歯が全て生え変わった後に行われることが多いです。というのは、乳歯が残っているうちに永久歯の歯並びを揃えても、後から生えてくる永久歯がまた“デコボコ”になってしまう可能性が大きいからです。
また、叢生を改善するためには永久歯を抜かなければならない可能性もあります。
歯の生え変わりの時期は個人差がかなり大きいため、矯正治療の開始年齢はその方によって異なってきます。
【乳歯での反対咬合(受け口、下顎前突)】
お子様の反対咬合が最初にはっきりしてくるのは、だいたい2〜3歳くらいで、3歳児検診のときに担当の医師から指摘を受け、ご心配される方も多いと思います。
乳歯の反対咬合を矯正治療で改善する必要があるかどうかは、医師により意見が異なるかも知れません。その大きな理由は、「乳歯の前歯は小学校入学前後で永久歯に生え変わるので、永久歯が必ず反対になるとは限らないため、その時期まで経過を観察する」といった考えや、「乳歯が残っていても反対咬合になっていると顎の成長にあまり良くない影響を及ぼす可能性があるので、早期に改善した方が良い」とする考え方などがあるためです。
ですので、2〜3歳くらいの時期に矯正治療を開始するかどうかは、顎の大きさの問題やお子様の性格、生活環境などを総合的に考えて判断するのが望ましいと思われます。
【永久歯の反対咬合(受け口、下顎前突)】
乳歯の前歯が永久歯に生え変わった後に反対咬合になっている場合には、一般的に早期に反対咬合の改善を行ったほうが良いと考えられています。これは、前歯の関係を正常にすることで、上顎と下顎の調和の取れた成長を期待するからです。
ただ一口に反対咬合といっても、歯の傾きだけの問題、顎の大きさの問題、その複合など原因は様々で、それにより治療の方法も異なってきます。また反対咬合の場合、矯正治療の終了までの期間が長くなる傾向があります。それは、下顎の成長が高校生頃まで続くこともあるためで、下顎の成長が終わる時期まで治療が継続する場合が多いからです。
【上顎前突(出っ歯)】
上顎前突がはっきりと分かってくる時期は、上顎の前歯4本が乳歯から永久歯に生え変わった後になります。もし顎の骨の大きさに問題(上顎が大きい、下顎が小さい)がある上顎前突の場合には、この段階で治療を開始する場合が多いです。具体的には上顎の成長を抑制したり、下顎の成長を促進したりする装置を用いて骨格的な不正を改善して行きます。もし顎の大きさに問題が少ない場合には、乳歯と永久歯が全て生え変わるまで経過を観察する場合もあります。
【開咬(前歯が開く状態)】
上顎の前歯4本が乳歯から永久歯に生え変わってしばらく経っても、上顎と下顎の前歯が噛み合わないような場合は、開咬の可能性が大きいです。原因は、指しゃぶり、舌を前歯の間に入れて飲み込む癖、顎の形や大きさに問題がある場合など様々です。もし、指しゃぶりや舌を前歯の間に入れて飲み込む癖がある場合には、早期に改善するほうが望ましいと考えられています。
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不正咬合による悪影響
不正咬合によってお口の中で悪い影響が出る可能性として、
1) 虫歯ができやすくなる
2) 歯周病になりやすくなる
3) 発音がしにくい
4) 歯をぶつけやすい
5) 噛んだり飲んだりする機能が低下する
6) 口が閉じにくくなる
7) 顎の骨の発育障害
などが考えられます。しっかり歯磨きをしていれば、たとえ不正咬合であったとしても虫歯や歯周病は防ぐことができます。また、早く不正咬合を直さなければ、すぐに様々な点で問題が生じるという訳でもありません。ただ、不正咬合をそのままにして置くと、長い年月の中でお口の中の健康にマイナスに働くことも事実です。
矯正治療は、これらのお口の悪影響を改善していくことを目的としています。















