nonさんの相談

カテゴリ:装置・治療法

無呼吸と上顎抜歯について、と補綴と矯正治療について

小顎、やや開咬、さらに数年前に歯根治療で右上6番抜歯、7番が低くなった状態でそのまま過ごしてしまい、首や顎関節の問題が出て、現在補綴治療中のものです。顎関節に問題がある場合は可逆的な治療から進めたほうが良いとネットで見て、現在補綴の治療を受けていますが、元々の噛み合わせも良くないためか、日中は良くても朝起きた時に顎が凝る位置で噛みこんでいたり、なかなか安定せず最終の素材を入れられないため、今の治療で手が無くなったら別院で矯正を考えるか今の先生と相談中です。質問は2つあります。
矯正となった場合、一旦診断は矯正の先生の診断をベースに進めることになると言われているのですが、通常、矯正では顎の位置が不安定な患者さんや、顎関節に問題がある患者さんの治療はどのような方法で診断されることが多いのでしょうか。そもそもそのような患者さんは治療対象にならなかったりしますか?
顎関節に問題が出るより前に矯正の検討をした際、外科手術、もしくは上顎抜歯の診断を受けたことがあり、何れにしてもゆくゆくはそのどちらかの判断をしないといけないのだと想定しています。今は舌位置など気をつけるようになってまだましになったのですが、もともと窒息気味で起きるなど無呼吸の自覚症状もあったので、その点も気になり調べていたところ、下顎だけ出しても意味がなく、上顎を出さないといけないと書かれている先生がいました。一方で下顎を出すと無呼吸が改善されると言われている方も多くいて、実際のところどうなんだろうと気になっています。睡眠中のことではありますが、実際は下顎を手術で前に出すことで無呼吸が改善される患者さんもいらっしゃるのでしょうか??逆に上顎抜歯をして息苦しくなったりはしないのでしょうか。長々とすみません。どうせ治療を受けるなら、長い目で見てより健康な状態を選びたいと思い、ご教示頂けますと幸いです。

読ませていただきました。

まず顎関節ですが、どのような診断でしょうか?顎関節症にも程度があります。骨の吸収が起きているものから関節円板の転移程度のものまで様々です。顎関節症の確定した診断がないと矯正歯科医は矯正治療をおこなわないかもしれません。まずは顎関節症の状態の把握です。ただし、顎関節症は顎関節が完全によい状態になるのが難しい疾患です。症状の軽減がゴールという事が多いです。それにしても現状の診断は必要です。

睡眠時無呼吸ですが一般的には下顎の位置を前方に出すと改善します。手術が有効なのもそのためです。下顎が小さい小顎症の場合は下顎が小さいために上を向いて寝ていると舌がのどの方に沈下します。そのため気道を塞いでしまいます。無呼吸になります。息苦しくなるので舌を動かして気道を確保します。無呼吸は改善します。それを寝ている間繰り返します。そのために睡眠時無呼吸症の患者様はその都度、実際には覚醒して舌を動かしています。そんためよい睡眠が得られません。

顎関節症の最終的な診断にはMRIでの画像診断が必要になる可能性があります。これは大きな病院にしかなく大学病院などの歯科口腔外科での診察を受けられる事をお勧めします。またその時に睡眠時無呼吸についてもご相談されるとよいです。

治療が成功する事を祈っています。
  • non(33歳 女性 会社員 )
  • 2018年07月20日00時35分
福井先生>
ご回答ありがとうございます。

顎関節は最近は調べていないのですが、以前MRI診断を受けたときは、骨の吸収まではないが症状が強い側に円板の前方転移と、側方にも若干の転移が診られるとの診断でした。今の担当医からは、おそらく片側は靭帯も伸びている可能性があると聞いています。

顎関節に問題がある場合、もし矯正治療を希望する時は現状の診断が必要になるのですね。その際は、その辺りの流れも含めて担当医に相談しようと思います。

無呼吸についても下顎の移動で改善される方がいらっしゃると聞いて安心しました。やはり残念ながら顎が小さいと絶対的に許容値が小さいのですね、、まだどこまでの改善を目指すか、自分の中で決めあぐねいているのですが、今後の参考にしたいと思います。ありがとうございました。
まずは低いと思われる歯を仮の歯で高くしてかみあわせて顎関節の負担を減らして顎関節のズレを治してください。そして顎を前でかむのではなく楽に咬筋に力の入る位置で噛みしめて舌は出さずに上につけてのみこむトレーニングをします。矯正は顎が安定してからです。矯正単独の場合はアンカースクリューを利用した矯正ならば歯を抜かないこともあります。手術を伴う矯正治療は日本では顎変形症という病名で健康保険の対象となります。ただし、変形がある人のみであり主治医の判断となります。無呼吸症も改善される方向に手術することが多くなってきています。ただし、変形を治すための治療であり無呼吸の改善は副次的でどちらかといえば無呼吸が起きないように手術するということです。その場合には上顎の抜歯は慎重に判断します。
  • non(33歳 女性 会社員 )
  • 2018年07月20日01時17分
澤田先生>
ご回答ありがとうございます。
やはり矯正の前に顎の安定が必要なのですね。現状はまだ補綴医のところでの仮歯調整になるので、一歩目としては間違ってなかったのだと安心しました。また舌のトレーニングについて、嚥下の仕方も大事らしいという話を友人から聞いていたのですが、結局得に注意せず、スポットに置くことしか考えてなかったので、ちゃんと咬筋も意識しつつトレーニングしようと思います。

手術について、変形の改善が第一であることも非常に納得しました。また上顎の抜歯については、スポットを意識し始めてから余計に気になる部分だったので、非常に参考になりました。矯正となった際は、アンカースクリューでの治療を得意とする院を検討しつつ、その辺りの自覚症状も伝えた上で診断を仰ごうと思います。ありがとうございました。

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