ちちあさんの相談

カテゴリ:成人矯正

歯科矯正と顎

歯科矯正して2年半経ちました。出っ歯の程度が酷かったため、上だけ2本抜歯しました。出っ歯は治りそろそろリテーナーになるとの事だったのですが、下の歯も歯並びが悪かったので、かなり歯列を広げて治療しました。歯茎はかなり下がってしまい、問題なのが、普段無意識に顎が出してしまうことです。グッと噛み合わせると顎が引っ込む感じがして、首と顎への圧迫感を感じます。この状態で噛み合っていると先生は判断されています。
特に下を向くときには必ず顎を出しています。それと同時にどんどん矯正前より横顔の顎がなくなっていきました。治療過程に何度も写真をとり、変化を確認していました。2年前には普通に顎がありました。綺麗になりたくて、お金をかけて矯正始めたのですが、横顔が酷くマスクをして生活しています。なにが原因なのでしょうか。下の歯も抜歯して歯を下げれば顎は元にもどりますか。歯茎の後退もひどく、これ以上の治療は不可能なのでしょうか。まだ器具は外していないので、先生への相談の仕方など、アドバイスをお願いします。

読ませていただきました。

まず出っ歯だった。上顎前突だった。上顎の片顎抜歯で治療したということですね。

成人の上顎前突の患者様によく見られる症状ではあります。治療前は上顎前突であったために下顎を前方に出してカモフラージュしてきたと考えられます。下顎は前方に出す癖があると言われませんでしたか?そうして長年暮らしてきたのです。下顎を前方に出すと横顔が改善されます。

矯正治療をしたために上顎前歯と下顎前歯との間にギャップがなくなりました。今は下顎を前方に出す必要はなくなりました。そこで横顔は下顎後退したように見える。そして担当医はそこがあなたの下顎の本来の位置だと主張する。それはよくわかります。そして動作させると下顎を未だに前に出してしまう。以前の癖が残っているからです。

ちちあ様はおそらく下顎が小さく後退していたのでしょう。それが原因で上顎前突になったのではないですか?それで今度は下顎が本来の位置になると下顎が小さいために舌が気道を少しですが塞いでしまう。そこで息苦しさを感じる。

難しい所です。骨は変化しません。よほど酷い顎関節症にでもならない限り変化しません。矯正治療で下顎が後退したのは前に出せなくなったためです。そして顎が後退して横顔が悪くなった。それは本来の骨の位置です。

根本的には外科的に下顎を前方に移動させる手術が必要になると思います。その場合ですがもう一度上下前歯の位置にギャップをつくり出っ歯にする必要があります。下顎の小臼歯も抜歯して下顎前歯を後方に移動させます。歯茎は前歯が内側に移動するのでこれ以上は下がらないと思います。

ただそこまで行うか?と言う所もあります。下顎骨を前方に出す手術は実際には行われています。反対咬合で行われている手術よりもはるかに例数は少ないです。

担当医の先生とよく相談なされるべきだと思います。また歯科大学病院などの矯正科にセカンドをお聞きになってもよいとは思います。

何とか解決する事を祈っています。


  • ちちあ(27歳 女性 会社員 )
  • 2018年07月18日21時40分
お返事ありがとうございます。
出っ歯だった為に、下顎を出す癖があったのですね。
ですが、このままですと、首の下の筋肉のようなものが邪魔をして、この噛み合わせのまま下を向けません。
いま、心地のいい噛み合わせ場所で合わせると、前歯と前歯がカチンと当たる状態です。
下の歯を抜歯し、下の歯を後退されるだけでは解決の糸口にはなりませんでしょうか。
あとは下の奥歯に、横向きの親知らず2本があります。それらを抜歯し、インプラントを埋め込み後ろに歯列を後退させる方法とかは、ないでしょうか。

一生ものですので、違和感のない噛み合わせを望んでいます。
顎を出さずに下を向けるようになりたいです。いまは出っ歯ではなく受け口になっています。
ご返信ありがとうございます。

下顎骨が小さく後退しているのは日本人に多いタイプの上顎前突です。

反対咬合になっているのはご自身で下の顎を前方に動かしているためです。あるいは無意識のうちに以前の癖が残っています。問題はどこで噛む事が心地よいか?です。そこが治療のゴールになります。

これが難しいです。私ども歯科医は顎が後方に下がった位置が本来の位置だと信じています。またそのように教育されています。下顎は後ろにはほとんど下がらないからです。しかし前方には移動できます。長年の習慣で前に移動させて噛んでいる。あるいは横顔をよく見せるために顎を前に出していた。本来の顎の位置では息苦しいなどの訴えがある場合があります。矯正治療後の新しい位置で慣れていく患者様は多くいます。また下顎を前方に出す必要がなくなったなど喜んでくれる患者様の方が実は多いです。しかしちちあ様のように馴染めない。あるいは前の位置の方が心地よい方もわずかですがいます。時間が経てば慣れるかもしれません。

そういった場合ですが私なら少し上顎前突を残した状態で終わりにするかもしれません。これは私の感覚と患者様の心地よさとの間です。本来は下顎の位置は担当医が言うように後方です。しかし、筋肉位という位置があるという事を言う歯科医もいます。簡単に言うと患者様にとって楽な位置と言った事になります。下顎についている強力な筋肉にとって楽に感じる位置です。これを考慮するとちちあ様の場合は少し下顎が前方にある位置なのかもしれません。

これは本当に難しいです。患者様の感覚の通りに治療してよいか?と言った歯科医にとっても自問してしまう所もあります。

本来は上顎骨と下顎骨の位置の差が大きく下顎後方位あるいは劣成長による骨格性上顎前突という診断になると思います。根本は下顎骨の後方位が原因です。

どこかで治療のゴールが見つかるとよいです。おそらく担当医の先生も悩んでいる所だと思います。

明確なお答えができす申し訳ありません。治療が成功する事を祈っています。

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