なちこママさんの相談

カテゴリ:抜歯について

抜歯矯正か非抜歯矯正か悩んでいます

10歳の娘の矯正(抜歯、非抜歯)について、矯正医師より検査結果の説明を受けました。

顎が小さく、永久歯が大きいので今後歯並びが悪くなる。
既に上の歯の左2番は入りきらず、後ろに引っこんでいる。
(右2番はとても細い歯だったのできれいに並んだ)

奥歯のかみ合わせも、本来の位置より多少ずれている。
奥歯に押されて、前歯が正常なラインより少し前に出ている。

矯正方法は、非抜歯矯正、抜歯矯正の二通り。
・非抜歯にすると、前歯がもう少し前に出るかもしれない。
・顎が小さく歯が大きいので、拡げる装置をつけても、入りきらない可能性もある。その場合は抜いて矯正する。

・抜歯矯正の場合は4本抜く。
抜く負担は大人に比べると少ないが、本人が嫌がることは多い。
親知らずはレントゲンで映っているので、将来的に生えてくる可能性あり。
抜歯矯正は、すっきり綺麗に矯正できるが、その分少し口元は下がる。
大人っぽいというか老け顔になるかな…。  

上記説明を受け、出っ歯も嫌だし、老け顔も困ると、娘と悩んでしまい、その後も子供と意見が分かれ、未だ結論を出せずにおります。

(親の意見)
現状も、娘の口元の突出感は多少気になっている。
これ以上の出っ歯や、先々抜歯の可能性もあるならば、ヘッドギアなどはせずに、初めから抜歯矯正を選択したほうがよいのではないか。抜歯への不安・心配は確かにあるが、結果として娘の負担は少なく済むのではないか。

(娘の意見)
周りのお友達は顎を拡げる矯正をしている。
人より4本も歯が少なくなるのは将来大丈夫なのかと不安になる。
抜くのも怖い。(一回の診療に一本ずつ抜くのだろうか。途中で嫌になりそう)
又、現在も左2番の歯が前歯より内側に引っこんでいて不快感がある。
抜歯矯正にすると、矯正のスタート時期はまだ先。その間に削れていくのではと不安になる。

医師は、どちらにもメリット、デメリットがあり、娘の場合、医療的に抜歯・非抜歯矯正どちらも可能なラインにいる。医師も悩んでおり、どちらかをおすすめするとはいえないとのこと。

抜歯は子供が納得しないと難しいと思うので、とりあえず、非抜歯で矯正して、出っ歯なり、八重歯なり、そのときの問題点があがったときに、子供も現状認識して、納得した上で抜歯矯正に切り替えると考えるのがよいかとも思っているのですが、
ただ、それは、拡げるための痛みの分や、顎や歯の骨の負担、費用負担なども更に大きくなるのではないかと思い、それも決断できず、悩んでおります。

矯正歯科の先生は、月に一度、かかりつけの歯科での診療となるので、質問も来月まで待たねばならず、こちらで相談させていただきました。

お互いが納得しての矯正治療でなければと思っているのですが、無知であるが故の不安感と、それを選択したことによる将来に、どちらも不安を感じるため、どう考え、納得していくべきなのか悩んでおります。

何か決断のポイントを探している状態です。
何か症例など、アドバイスをいただけると有難いです。よろしくお願いいたします。

なちこさん

はじめまして。アーティスティック スマイル クリニック の院長をしております歯科医師の小川です。

文章からだけの判断になるのでどちらの治療方法が良いか、というのは残念ながらお答えできませんが、両方の治療方法を比べてどちらか一方の方が優れていないと提案した意味がないというのは確かだと思います。患者さんが迷ってしまいますよね。

「全ての角度から見て長所だけ」という治療方法はありませんが、片方は口元が出てしまい、もう一方は老け顔になる、という症例は非常に少ないです。少なくとも見た目においてはどちらかの方法がちょうど良い場合がほとんどだと思います。非抜歯だと入りきらない可能性があるほど隙間が足りなくて、抜歯すると急に老け顔になる、どっちつかずの症例と言うことですよね。非抜歯だと口元が膨らむ傾向があり抜歯すると口元が引っ込むのは当たり前です。どちらがその患者さんの状態に合っているかをお伝えするのが私たちの役目です。

少し先生の自信のなさを感じますね。もう一度主治医とよく話し合い、それでも先生の方で治療方法を決めかねるようでしたら病院を選ぶことからやりなおした方が良いかもしれません。長いお付き合いになりますし、後あと何か合った時に患者さん側の希望で不適切な治療方法を選んでしまった、ということになったらいけませんので。

歯科医師 小川康子
  • なちこママ(47歳 女性 主婦 )
  • 2015年09月02日18時05分
小川先生
早速のお返事ありがとうございます。
もう一度、矯正の先生に、迷っていることをお話ししてみます。、それでも先生からはっきりとした回答が得られない場合には、他のお医者様にご相談してみようと思います。
確かに矯正の先生は、大きな病院から派遣されていらっしゃるし、お話もよく聞いてくださるのですが、お若い先生ですので経験値が少ないのかもしれません。
かかりつけ医の歯科の先生には、小さいときから定期的にフッ素や検診をお願いしており、娘が8歳頃、歯並びについてご相談したとき、まだ出っ歯気味でもなかったのですが、出っ歯になるかもしれないし、顎の矯正は難しいかもしれないから、4本抜歯して矯正したほうがいいかもしれないよ。とはおっしゃっていたのです。
でも、その後、矯正の先生が月一度いらっしゃるようになってから、矯正に関しては、矯正の先生と相談するようにと言われ、ご意見を伺えない状況でした。
説明を受けてから、自分なりにネットで検索をしてみたりしても、やはり判断はできず、たまたまこのHPを見つけ、今回、小川先生よりとても早いご回答をいただけて、緊張から解放されるような気持ちでおります。
長い期間かかるものですので、納得と安心が得られるよう、もう一度よく検討してみます。
本当にありがとうございました。
(…娘も画面に向かってお辞儀しております。ありがとうございました)
そうですね。満足いく治療結果が得られなかった際に、患者さんサイドの責任になってしまうといけませんからきちんと話し合い、慎重に判断するようにして下さい。別の病院で相談する場合は矯正専門医に相談することをお勧めします。 歯科医師 小川
お悩みですね。記載されている内容はよくわかります。歯を抜くか?抜かないか?ははっきり線引きのできない事もあります。

記載内容の中で気になることがあります。横顔のレントゲン写真は撮影されましたか?そのデータが記載されていません。歯の傾斜角度とか、上下のあごの前後的な位置関係などの記載がないのです。ぞの説明はうけましたか?私が見落としていたならすみません。まずお嬢様は上顎前突(出っ歯)なのでしょうか?あごが小さいとかは模型から判断できます。また親知らずがあるとか、ないというのは歯の全体のレントゲン写真から判断できます。あごの形や位置関係、歯の傾斜角度はそのレントゲン写真からは判断できません。その記載内容がありません。横顔のレントゲン写真(側面頭部X線規格写真、セファログラム)を撮影し、その結果についての説明を受けましたか?少し違和感を感じます。

お嬢様は10歳で思春期性の成長(第二次成長)前です。だとするとまだ上顎も下顎も前方に成長します。文章の中でヘッドギア、そして大臼歯がずれているいう記載からすると上顎前突なのかな?っと推測できます。それによっても抜歯、非抜歯はかわります。前歯の傾斜角度によってもかわります。総合的に判断した結果、抜歯、非抜歯を悩まれているのでしょうか?あごの位置にはまったく問題なく歯が並ぶかどうか?という問題だけでしょうか?

気になさっているような無理に歯を並べれば口元が前に出ます。もちろん鼻の高さなど個人差もあります。その後のお顔の成長にもよります。そして毎日努力してヘッドギアを使用しても結果歯を抜くことになることもあります。将来の成長を予測するのは明らかな場合を除いて不可能です。

私ならすべての計測結果を説明します。そして同じように抜歯のメリット、デメリットも説明します。明らかに抜歯という場合を除いて非抜歯での可能性があるならまずは非抜歯をお勧めします。それは将来まだ抜歯するという選択肢が残っている事、そしてまだ10歳でこれから成長期をむかえる事など予測がつかないという事があるからです。少しずるいかもしれませんが選択肢が残っているということは重要なことです。迷うなら戻れない処置(抜歯)を選択すべきではないと思います。抜いた歯は戻ってきません。しばらく治療している間に徐々に結論も見えてくるものです。その後、もう一度検査をしてみて結論を出されたらどうですか?それほど長期間ではないと思います。

実際に拝見していないのでこれ以上のアドバイスは難しいです。やはり横顔のレントゲン写真の結果を確認したいですね。セカンドオピニオンを矯正の専門医院に求めるのも一つの方法かもしれません。

お悩みの事に対して明確な答えを提示できなくてすみませんでした。
  • なちこママ(47歳 女性 主婦 )
  • 2015年09月03日08時45分
アイ矯正歯科クリニック ご返信くださった先生
ご回答ありがとうございました。
検査内容記載に漏れがあり、申し訳ありません。
検査は、
・口内の型とり
・歯全体のレントゲン写真
・顔の前、横顔の写真
・横顔の計測写真(大学病院への紹介状をいただき撮りました)
検査の名前がわからないためこのような記載となり申し訳ありません。

横顔データ(赤い線と青い線で書かれた横顔のライン)と、英語表記で数値が書かれているその数値を見ながら、説明をしていただきました。その赤と青のライン上でも、少し(2、3mmくらいだったと思うのですが、正確な表記ができず申し訳ありません)標準ラインよりも前に出ている状況でした。
今、思えば、矯正の先生は、非抜歯での方法を念頭において、私たちにお話されていたように思います。でも、私が娘の歯を見ながら、「歯が上下ともに、下向きというより少し前に傾いているような気がするのですが、もっと出っ歯になる可能性があるのでしょうか。となるとちょっと考えてしまう」と話したので、先生もデータと娘の顔、歯を見ながら、将来的に絶対大丈夫とも言えず「う〜ん…」と悩まれたのだと思います。
今回、ご回答いただいた先生の、
・明らかに非抜歯であれば、初めから非抜歯をお勧めする
・まだ10歳で、選択肢が残っているということは重要なこと
・迷うなら戻れない処置(抜歯)を選択すべきでないということ
・治療している間に結論も見えてくる
というお言葉、前回の先生のご意見を含め、このネットに相談することで、感情的でなく冷静に状況を振り返り、見直すことができたように思います。相談して本当に良かったと思いました。
セカンドオピニオンも視野に入れつつ、納得のいく矯正スタートができるように努めていきます。
ありがとうございました。



お母様がまとめられている通りです。お母様をはじめご家族の方の見識の高さはすばらしいです。

矯正治療は一生に一度の治療です。またそうでなくてはなりません。お子様の将来を考えると必要な治療です。記載されているように焦らずじっくりお考えになって結論を出してください。

こちらこそ患者様がどんな事で悩んでいるか?社会との接点としてこういった窓口は重要だと感じています。こういったやりとりも他の患者様の参考になるはずです。

ありがとうございました。

なちこママさん

お悩み、よく分かります。
結論から言うと、迷っているのであれば、非抜歯を目指したら如何でしょうか。
まだ、全部の歯にブレースをつける治療は、後になると思います。
それまでに拡大などの治療をされることは、結果として良かったと納得できると思います。
非抜歯を目指し、全部の歯が永久歯になった時に、再度、抜歯か非抜歯検討すればよいかと思います。
治療途中で、抜歯へと変更することも問題はありません。
  • なちこママ(47歳 女性 主婦 )
  • 2015年09月04日17時06分
野村矯正歯科クリニックご回答いただきました先生、
コメントありがとうございます。

・ブレースを付ける治療はまだ先で、それまでに拡大の治療をすることは結果として良かったと納得できる
・治療途中で抜歯へと変更することも問題はない
というお言葉で安心いたしました。

こちらが漠然とした不安を吐露する中、先生方が的確にポイントを捉え、不安解消に向けアドバイスいただけますこと、本当に有難く感じています。矯正スタートしても、先生とのコミュニケーションは大切にしていきたいと思います。

ありがとうございました。








こんにちは。森本矯正歯科医院です。
ご質問頂きました件ですが、実際の歯の状態を、私だけが分からない状態で回答するのは大変難しいと思いますが、参考程度に聞いて下さい。もし、治療することを、どうしても迷ったら、後悔しないように、一度、治療を諦められて冷静になることが良いと思います。加えて、私もコンサルテーションを行う際に心がけていることなのですが、悩まれている状態の解決策を考える場合、本人様の立場になり代わり、矯正治療の知識や技術が分っていたとして(すべての理解は難しいので)自分だったら、将来において後悔しない答えを提案しております。今回のように、抜歯、非抜歯どちらかにするという微妙な場合は、程度により変わってきますが、その場合は患者様と一緒に何度も相談しながら、相手の気持ちを受け取り、それでも決まらない場合は、この方法が私は良いと提案しています。
  • なちこママ(47歳 女性 主婦 )
  • 2015年09月08日15時32分
森本矯正歯科医院 ご回答いただいた先生

コメントいただきありがとうございます。

やはり娘の成長と共に長くかかる治療ですし、口元、顎は将来の顔の印象と健康に大きく影響してくると思いますので、後悔することのないように進めていきたいと考えています。

この週末、主人にもこのネット相談の先生方のコメントを読んでもらい、どちらにしても、月1しか来られない先生では、何かあったときの対応に不安がありますので、まずは常設の矯正歯科の先生に診ていただけるよう検討し直す必要性があるとの結論に至りました。

少しでも不安要素を取り除き、先生がおっしゃるように、仕切り直すことで、冷静に、何を求めての矯正かを考えてみます。

貴重なアドバイス、ありがとうございました。






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