歯科X線検査(レントゲン)の放射線被ばくについて

矯正治療では、正確な歯のデータをとるためにも歯科X線検査は意味がある検査です。歯科X線検査の被ばく量の目安と、日常生活の被ばく量について、わかりやすく説明いたします。

公開日:2019/10/01  更新日:2021/11/17

歯科X線検査(レントゲン)の放射線被ばくについて

■目次

  1. より良い矯正治療のために必要なX線写真
  2. 歯科X線撮影と日常生活で受ける被ばく量
  3. 矯正歯科治療で行うX線検査
  4. 放射線に関する豆知識

より良い矯正治療のために必要なX線写真

矯正歯科治療では、精密なデータをとるために、頭部X線規格写真(セファログラム)やパノラマX線写真(パントモ)などのレントゲン撮影を行います。
下の図は、日常生活で受ける放射線被ばく量について説明したものです。
歯科治療において、口腔内の限られた範囲を撮影する「デンタルX線」の放射線の量は、1枚あたり約0.01mSv(ミリシーベルト)、上下顎を一度に撮影できるパノラマX線写真では0.03mSv(1回)、歯科用CTは0.1mSv(1回)ととても少ない値なので安全です。

歯科X線撮影と日常生活で受ける被ばく量

歯科X線撮影と日常生活で受ける被ばく量

矯正歯科治療で行うX線検査

■ 正確な診断と、安全な治療、より良い治療結果のために必要不可決な検査
矯正歯科では、顎や歯列の位置を計測するために「頭部X線規格写真(セファログラム)」という、頭部を一定の規格で撮影したX線写真がよく用いられます。
頭部X線規格写真は、一人ひとりの骨格や歯並びに合わせた治療方針を導き、治療の経過を確認するための重要な資料です。 歯科用の専用の機器で撮影するため、パノラマX線やデンタルX線と同様に、とても少ない被ばく量なので、安心して検査を受けましょう。

放射線に関する豆知識

■ 放射線と放射能
「放射線」は光の仲間で、物質を透過する力を持ったものです。放射線の種類によって、透過できる物質や性質が異なります。この放射線を出す能力を「放射能」といい、この能力を持った物質を「放射性物質」といいます。

■ 人体への影響を表す線量の単位「Sv」(シーベルト)

放射線による人体への影響を表す単位を「Sv」(シーベルト)といいます。人体が放射線にさらされることを「被ばく」といい、人体が浴びた放射線の線量を「被ばく線量」といいます。シーベルトは、「ある期間(時間)に被ばくした量の合計」を表す線量の単位です。

■ 放射能を表す単位「ベクレル」(Bq)

放射線を出す「放射性物質」が放射線を出す能力(放射能)を表す単位です。

■ 医療現場の放射線について
医療で診断に使われるX線写真(レントゲン撮影)や、CTスキャンなどの「X線」や、原子力発電所で生まれる放射線のことを「人工放射線」といいます。人工放射線は、太陽や宇宙からくる自然放射線と、性質や人体への影響、放射線の種類は変わりません。
医療現場などで受ける人工放射線の場合は、国際放射線防護委員会(ICRP)によって、人体への影響を心配する必要がない、放射線量の目標値が勧告されています。日本もこれに則った法律が制定されています。

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