矯正治療でどこまでできる?矯正治療でできること・できないこと

歯列矯正とは、歯が生えている顎の骨(歯槽骨)のある範囲で、矯正装置を使ってゆっくり歯を移動させる「歯牙移動」によって歯並びや嚙み合わせを治療するものです。歯列矯正だけでは改善できない症例もあり、たとえば、顎の骨格が原因でおこった不正咬合(顎変形症)です。歯並びの状態によっては、外科手術などの矯正治療が必要なケースがあります。

患者様の症状や希望をふまえ、診察した医療機関によって「抜歯矯正」と「非抜歯矯正」や、「外科手術を併用した矯正治療」などの様々な方法の矯正治療計画を立てます。矯正治療を始める時には、治療の目的や目指したい歯並びを担当医にはっきりと伝えて、それぞれの治療方法のメリットやデメリット、治療によって改善される事とリスクについて説明を受け、納得してから治療を開始しましょう。

ブラックトライアングルとは、歯と歯の間にある歯ぐき(歯間乳頭)の位置が下がり、歯と歯の間が黒い三角形(トライアングル)にみえる状態のことです。
歯の形によっては歯ぐきが下がらなくてもブラックトライアングルができることがあります。

歯ぐきの位置がさがることを「歯肉退縮」といい、主な原因として加齢や歯周病、強すぎるブラッシングなどが挙げられますが、成人矯正の治療後でも見られることがあります。成人矯正では、歯並びが改善されたことによって歯肉の腫れが改善されて歯ぐきの位置が下がる、特定の歯(叢生の犬歯など)を大きく移動させることなどが理由でブラックトライアングルが起こることがあります。