下顎前突(受け口)の症例 -マルチブラケットとMFT(機能的筋機能療法)

下顎前突(受け口)のとは下顎が上顎よりも前に出ていていてしゃくれていることを言います。そんな下顎前突を治療した症例写真をご紹介します。「矯正歯科ネットは矯正に関する情報を発信しているポータルサイトです。」

公開日:2019/10/01  更新日:2021/11/15

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■目次

  1. 大人の矯正とは
  2. 下顎前突(受け口)をマルチブラケットとMFTで治療した症例 (症例写真あり)
  3. 治療の流れ
  4. 1. 初診時口腔内所見 ... 初診時のお口の中の様子
  5. 2. 治療
  6. MFT (機能的筋機能療法)

大人の矯正とは

成人矯正はすべての歯が永久歯になった方のための矯正治療です。
大人の矯正は子供と同じではありません。健康な歯や歯ぐきであれば、高齢の方でも治療は可能です。
ムシ歯、歯周病の問題を解決した上で矯正治療を行い、全身とかみ合わせのバランスを整えます。
子供の矯正との大きな違いは、顎の大きさ、上下の顎の位置関係を改善することが難しいことです。そのため歯の数を減らして対処せざるを得ない場合があります。
治療期間も子供に比べ長くなる傾向がありますが、歯の動きやすさは個人差が大きいため、検査結果に基づいて治療していきます。

下顎前突(受け口)をマルチブラケットとMFTで治療した症例 (症例写真あり)

下顎前突(受け口)をマルチブラケットとMFTで治療した症例

ご紹介した写真は、成人の反対咬合(受け口)の治療症例です。

治療の流れ

1. 初診時口腔内所見 ... 初診時のお口の中の様子

奥歯(大臼歯)の咬合関係が、下顎前突をあらわす「Angle Class III」の反対咬合です。
上顎の右側犬歯、上顎左側側切歯が口蓋側転位し、上顎右側第1小臼歯は唇側転位して歯肉退縮によりやや歯根が露出ています。この部分には歯槽骨の裏打ちがないと思われます。
下顎の歯列弓幅径がやや大きく、臼歯部でも反対咬合の状態です。
また、側貌の所見では下口唇の突出感を認める骨格性の反対咬合です。

2. 治療

治療は上下顎両側第一小臼歯、上顎左側第三大臼歯の抜歯を行い、マルチブラケット装置で咬合改善を行いました。また舌癖、低位舌が認められたためMFT(機能的筋機能療法)*も矯正歯科治療と併せて行いました。

その結果、下顎前方位が解消し、前歯被蓋が改善するとともに、叢生、転位歯も改善し安定した咬合関係が確立されました。また下口唇の突出感も改善し、バランスのとれた側貌、口元も良好な状態に改善され、舌位や口唇閉鎖等の機能も良好になりました。

MFT (機能的筋機能療法)

舌やお口の周りの筋肉を鍛えるお口のリハビリテーション。
指しゃぶりや舌癖などの口腔習癖を改善させて、正しい筋肉の使い方を習慣化させる訓練です。
舌と口唇、口の回りの筋力を強化したり、食べ方や話し方の訓練したり、症状や癖によって様々なプログラムがあります。

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