| 何気ないクセが原因に・・・ |
かみ合わせの悪さ、特に前歯と下のはが正常にかぶさっていないといった症状の場合、原因は遺伝から来るものと、環境から来るものにに大きく分けられます。そのうち環境が原因となるものを簡単にあげて見ます。
子どもの指しゃぶり指しゃぶりのうちもっとも多いのが、親指をしゃぶる癖で、指しゃぶりの50%はこの形です。この癖は、前歯が開いたまま、咬み合わせることができないという症状をともなった出っ歯になります。しかし指しゃぶりによって生じたこれらの症状は、骨格(顎)に問題がなく歯の並びの変形が軽いお子さんの場合、4〜5歳までに指しゃぶりをやめれば自然治癒すると言われています。
これに対し、5歳までに指しゃぶりを中止できなかったお子さんの60%強で自然治癒が認められないことから、指しゃぶりは乳児期に中止するのがよいされています。
強制的に指しゃぶりを止めさせるのはよくありません。自然に癖が出ないようにする方法がありますので、いくつかご紹介します。
成人用の綿の靴下をヒモで結びます。ちょうど首からかけられる手袋のような形になります。それをお子さんの両手にはめます。寝るときもこのままで、大き目のパジャマを着せます。相変わらず指しゃぶりをしますが、綿の感触が悪く、しばらくすると指をしゃぶらなくなります。
「マヴァラ バイターストップ」という指しゃぶりを辞めさせる医薬品があります。マニキュアのように爪に塗ります。塗った爪を口に含むと安全な苦味成分がお口の中に広がり、指しゃぶりを止めてしまうというものです。一度塗ると効果は一週間くらい持続し、味がなくなったらまた塗ります。
食生活の変化で子どもの歯並び治療が必要になるケースが増えています。原因としては、やわらかく食べやすい加工品が増えたことにより咬む回数が減り、重要な舌や口の周りの筋肉を鍛えることが少なくなったことが考えられます。その結果、鼻呼吸に重要な役割を果たす口の周りの筋肉の発達が未熟となることにより、鼻呼吸をしなくなり、口呼吸の習慣がつくと考えられます。口呼吸は、口腔内が乾燥することにより、菌が繁殖しやすくなり耳鼻科系器官の発達も未熟になりがちで、将来的に慢性的なアレルギー疾患、喘息やアトピーを誘発する可能性もあります。また、虫歯にもなりやすく、虫歯が悪化して乳歯を抜歯する事態になると、永久歯の歯並びにも悪い影響を及ぼすことがあります。口呼吸がに慣れてしまうと、顔面の筋肉や骨格の発育にも悪影響がおよび、「アデノイド顔貌(※)」(アデノイドとは、鼻の一番奥で、ノドとの境目(上咽頭)の部分で「咽頭扁桃」とも言います)と呼ばれる独特な顔つきや噛み合わせを呈するようになります。また発育期に口呼吸を続けていると顔つきまで変わってきます。そして、発音がはっきりしなかったり、ものを飲み込むとき舌で前歯を押すように飲み込む癖(舌突出型嚥下)がついたりします。そうなると、食事時に口を開きながらペチャペチャ音を立てて食べる、発音がはっきりしないなどといった症状が出てしまいます。
※アデノイド顔貌の特徴
1.面長(おもなが)な顔。
2.上顎、下顎の横幅が狭い。V字型をしている。
3.上あごの前歯が前突している。
4.上下の前歯の噛み合わせが浅い。
5.前歯の歯並びがでこぼこ。
6.唇がめくれて厚く、乾燥して荒れている。
7.鼻が小さく狭く、鼻翼が平坦で鼻孔が小さい。
8.上あごに対し下あごが後方位にある。