| リテーナーについて |
矯正治療後の保定期間とリテーナーの目的
リテーナーはマルチブラケットによる治療を行って、歯並びと咬み合わせを整えた後に、これを安定化させるための装置です。矯正治療歯の移動が終了した後も歯の根の周囲の骨はしっかり詰まっているわけではなく不安定な状態です。
ですから、しばらくの間歯を押さえて「あともどり」を防ぐための装置としてリテーナーが必要です。
また、しっかり歯を正しい位置に固定する期間を「保定期間」といいます
リテーナーの仕組みと使用方法
・リテーナーは歯に装置を接着させる表側矯正などのブラケット装置とは異なり、はずすことができるものが多くあります。
よくみられるリテーナーのタイプは、外側の歯に沿ったハリガネ(唇側誘導線)と歯の裏側にピッタリと沿っている合成樹脂(レジン)性のプレートからできているものです。歯の移動が終わった歯をその位置に軽くキープし、一本一本の歯のある程度自由な揺れを許容しながら、新しい歯の位置を個々の生体機能となじませて、最終的には新しい歯の位置でしっかりと機能(咬むことができる)するようにするための装置です。
・治療後1年は特に重要です
・矯正装置(マルチブラケット装置)をはずして約1年間の間は、移動した歯が安定しておらず、治療前の歯の位置にもどろうとする「あと戻り」がおこりやすい状態になっています。このため、この期間中は歯をみがく時を除いて、食事中も装着しておかなくてはなりません。もし、装着するのを忘れると、その間に歯が移動してリテーナーを入れようとしても、入らなくなったり、大変痛かったりします。しっかりと装着してください。
・痛みはありません
・リテーナーは歯を移動する器具ではないので、装着しても痛みはありません。もし、歯茎などが痛い場合は我慢する必要はありませんのでかかりつけの医院へ調整に行ってください。内側のレジンを少し削るだけで、ほとんどの場合痛くなくなります。
・リテーナーを終える時期は担当医に確認しましょう
・約1年間この装置を使用して歯の位置が落ち着いてくる時期になったら、除々にリテーナーをはずす時間を作って個々の歯の安定性を判定します。最初は食事の時のみ約1時間、次に3時間、次に6時間、最終的には就寝時のみしかリテーナーを装着しなくても、きつくならなければ、かなり安定していると言えるでしょう。
ただし、ご自身で決めるのではなく、担当医に確認のうえ装着期間や時間をしっかり守りましょう。
リテーナーの種類
リテーナーにもいくつか種類があり、「全体を留めるもの」と「一部分だけを留めるもの」、また「24時間ついたままのもの」と「取り外しのきくもの」があります。代表的なのは、入れ歯のようなものにワイヤーがくっついていて上あごにはめるタイプで、これは取り外しがききます。もとの歯の状況、矯正後の状態によってつけるリテーナーの種類や大きさはさまざまですが、取り外せるタイプのものは、食事や歯磨きのときは外すことができるので、わずらわしさは軽減されるでしょう。
[関連]
リテーナーの仕組みと特徴について <保定用器材 リテーナーとは>リテーナーの注意点
・リテーナーの破損
歯磨きの時にリテーナーをはずしますが、この時にリテーナーの破損に注意してください。リテーナーは違和感を少なくするために、プレート部分を薄く小さく作られています。リテーナーの洗浄の際に不注意に力を入れて持ったりすると割れてしまう事があります。
・はずしたリテーナーの取り扱い
リテーナーをはずしたら、絶対にテッシュにつつんだり、ハンカチに包んでそのままポケットに入れたりしないで下さい。間違って捨てられたり、破損する原因になります。
・リテーナーの洗浄
リテーナーの洗浄と除菌、脱臭のために専用の洗浄剤を使用してください。ただし、この液にリテーナーを浸け過ぎると、ワイヤーとワイヤーを金属を溶かして連結している「ロー着部分」の金属が溶けだして、ワイヤーがはずれてしまう場合があります。この洗浄剤は30分以内を目安にご使用下さい。
・食べてはいけないもの
さまざまな種類のガムが販売されていますが、中にはリテーナーのレジンと非常に良く着くものがありますので、リテーナー装着中はガムは食べないで下さい。
リテーナー期間中のトラブル
・ろう着部が破損した場合
なるべく早く修理に行ってください。破損がひどく修理不可能な場合は、リテーナーを再製作する必要があります。
・裏側のレジンの部分を破折したりヒビが入ってしまった場合
なるべく早く修理に行ってください。リテーナーをせずに放置すると、せっかく移動した歯があともどりして、また最初からやり直しになってしまいます。修理の可能なものは修理します。破損がひどく修理不可能な場合は、歯型を取って新しいリテーナーを再製作する必要があります
・リテーナーを装着すると痛みのある場合
できるだけ痛くないように調整してもらう必要があります。また、どうしても痛みが取れない場合には新しいリテーナーを再製作する場合もあります。
・話しがしづらい。また食事がしずらい
リテーナーに慣れてるまで、この様な症状が起こる場合が少なくありません。慣れる期間はその方によりますが、1週間から2週間程度です。慣れてしまえば、通常の生活に障害は全くなくなります。



