もちろん高い治療技術と…
(横川矯正歯科)

クリニック選びのポイント

日本矯正歯科学会指導医、認定医の常勤医がいること
矯正治療の術者を分類すると、次の5つに分類されると思います。

A.歯科大学病院矯正歯科について
もちろん高い治療技術と十分な治療機材の装備が望めますが、大学という教育研修機関であるため、新卒の技術的に未熟な研修中の歯科医が担当になることもあります。また、診療時間が短いとか、人事異動により担当医が短期間で変わることもあるなどの不便な点もあります。
B.矯正専門医について
学会認定医以上を有する歯科医師が専門開業していることが多く豊富な臨床経験と高い治療技術・必要十分な治療機材の装備が期待できます。また、診療時間も大学病院よりも長く、日曜診療をしている所も多いので、通院に便利です。矯正治療は治療期間が長期間の為、進学や就職などにより通院可能な時間帯が変更になっても無理なく通院できます。また、矯正治療に精通したスタッフがいるので、適切な歯ブラシ指導や舌のトレーニングを受けることが可能です。しかし、抜歯や虫歯の治療などは自医院では行わないことが多く、他歯科医院で受けてもらうことになりますのでその点が不便です。
C.矯正治療も行なう一般歯科医について
講習会や独学で習得した矯正治療を提供していることが多く、治療経験が少なかったりするため高い治療技術が望めないことが多く、必要十分な治療機材を装備せずに、矯正治療を行なっているところもあります。同様にスタッフもあまり矯正治療に精通していません。しかし、むし歯の治療も同じ歯科医院で受けられます。治療技術的な面が心配でしたら、先生の治療した症例を見せてもらうと参考になると思います。患者様の目から見て,綺麗に並んでいるな、綺麗に噛んでいるな、口元が改善されているなと思われれば、技術的に信頼できる先生ではないでしょうか。
D.一般歯科に常勤として在籍する矯正専門医について
B.と同様のメリットの他に、同じ歯科医院で抜歯や虫歯の治療を受けることができます。
E.一般歯科医に月数回アルバイトできている大学矯正科医局研修医などの矯正専門医につい
研修中の矯正医が治療を担当することが多く、十分な臨床経験を有せず"大学の先生"という組織の信用で治療していることが多くみうけられます。研修医が月1~数回来院しその日にあわせて通院し治療を受ける為、ブラケットが外れたりワイヤーが折れたなどの緊急時に、担当医が不在なため適切が処置ができず痛くても我慢しなければならないか、ブラケットが外れても痛くないなら次回つけますということになると、その間歯に矯正力がかからないので治療期間が延長することがあります。 また、アルバイト矯正医の日程に自分の日程を合わせなければならず、進学や就職に伴い通院可能時間帯に変化が生じた時、早退して通院しなければならないことがあるなど通院が不便になることがあります。月数日の治療の為スタッフが治療に精通しておらず、アルバイト医は、限られた日時に治療を行なわなければならず治療が混雑 し不十分な治療になることがある、さらに必要十分な治療機材を装備していないことが多いなどのデメリットがあります。 また、治療が不満足に終わった場合など、治療の責任が治療を行なった矯正医にあるのか、矯正医の雇用主であり矯正治療の契約主である一般歯科医にあるのか不明確なことが多い、また、アルバイト医は、数年で交代する(一般には、また若年の研修医)ことが多いなどが考えられます。
通院しやすいこと
矯正治療は長期間かかります。治療期間中に進学、就職することもあります。たとえば中学生から高校生になれば電車に乗って通学ということもしばしばあり、通院可能時間も遅くなります。中学生のときは無理なく診療時間に通院できたけど、高校生になったら通学に時間がかかり、その診療時間には早退しなければ間に合わないということがあります。
また、車で2~3時間もかかるところへ通院するとワイヤーが折れたなどの緊急事態のときに大変な思いをします。

歯科医師が1人しかいないのにスタッフが多数(5~6人以上)いて、治療椅子も5台以上ある歯科医院は治療の評判を十分収集してから受診しましょう。
普通に考えて、1人の歯科医師が同時に5人以上の患者様を診療するのは困難です。あるホームページの掲示板に"説明をしてくれたのは矯正医だったけど、治療に入ったら矯正医はまったく口の中を見ず、アシスタントがワイヤーの交換をしているけど大丈夫?"と言う書き込みを見たことがありますが、責任ある治療とはい えません。
治療結果も想像がつきます。これは、一般歯科にも言えることと思います。

レントゲン撮影時、歯科医師が撮影している、そしてレントゲン写真の検査結果をきちんと説明してくれる歯科医院
レントゲン写真の撮影は、医師、歯科医師または放射線技師自身が行なわなければいけません。不必要な被爆を防ぐ為です。これは法律に定められています。
上記のような歯科医院では、どうしても歯科医師が多忙になりがちで、違法である にもかかわらずスタッフが撮影しているところがあります。この点も責任ある治療をしているかどうかのチェックポイントといえると思います。

十分なカウンセリングを行なっている歯科医院
矯正治療は、御存知のように歯みがきが大変になるとか歯の移動に伴う痛みがあるなど患者様の矯正治療に対する十分な御理解と御協力が無ければ、どんな名医が治療を行なっても満足できる治療結果は生まれません。来院すると同時に、"きれいになりますよ!、そんなに大変じゃないですよ!じゃあ、今から検査しましょう!"と治療開始を急がせる歯科医院は要注意です。矯正相談時に少なくとも下記について質問してみて下さい。
御質問に対し真摯に説明してくれる歯科医院、そして治療開始をせかせない歯科医院をお勧めします。

おおよその治療期間
治療に必要と思われる装置について(装着感、日常生活上の注意など)
治療費用、支払方法
矯正治療した場合のメリット、デメリット
矯正治療しない場合のデメリット
矯正治療以外の方法ではどのような治療方法があるのか
また、矯正治療では、ヘッドギア装着やお口の中のゴム掛けなどを患者様にお願いすることがあります。医科で例れば"この病気を治すためには、このお薬をきちんと飲んでください"と同じことです。"ゴム掛けすると話しにくいからしない"という患者様が時々いらっしゃいます。これは"お薬が苦いので飲みません"と同じことです。これでは当然治療がうまくいきません。矯正治療は、患者様の協力があって初めて成功するのです。この様な矯正治療の大変な部分も包み隠さずお話してくれる先生が望ましいと思います。

実際に先生が治療した症例を見せてくれる
矯正治療の経験が豊富な先生は、たくさんの治療終了症例を有しています。そのような先生は、その患者様と似た症例を治した経験があることが多く、希望すれば参考までに見せてもらえると思います。
(ただし、プライバシーの侵害になる場合がありますので、治療を終了した患者様から承諾を頂いた症例に限られますが。。。)

先生やスタッフの人間性が好ましいこと
これは、患者様とのフィーリングになると思います。厳格な先生を望まれる患者様もいらっしゃると思いますし、何でも話せるようなフレンドリーな先生を望まれる方もいらっしゃると思います。矯正治療は長期間かかりますので、御自分に合わない先生と長年お付き合いするのは、月1回とはいえ苦痛になってきます。矯正相談をお受けになられたからといって、必ずしも矯正治療を開始しなければいけないということはありません。セカンドオピニオンという言葉が定着しつつある現在です。患者様は、先生を選ぶことができますので十分吟味して選択してください。大変でも何軒か来院してみることをお勧めします。

私どもは、患者様が治療終了時「矯正治療は大変だったけれども矯正治療をしてよかった」と笑顔でおっしゃっていただけるように日々研鑚に励んでおります。皆様が良い矯正治療をお受けになりHAPPYな笑顔になられることを祈念しております。