歯並びや噛み合わせが悪い!種類と見分け方

自分の歯並びや噛み合わせにはどんな特徴がありますか?種類と特徴の例をイラスト付きで解説します。出っ歯や受け口、ガタガタな歯並びの叢生[そうせい]など悪い歯並びや噛み合わせには種類があります。歯の矯正にはいろいろな矯正方法があるので、気になる場合は矯正歯科医院に相談してみてください。

公開日:2019/10/01  更新日:2021/11/16

監修医師

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。

目次

  1. 不正咬合(歯列不正)の種類と見分け方は?
  2. (1)上顎前突(出っ歯)
  3. (2) (叢生)[そうせい]
  4. (3)下顎前突(受け口)
  5. (4)そのほかの不正咬合について(左:開咬 右:すきっ歯)
  6. 矯正しなければ治らない?「不正咬合かな?」と思ったら

不正咬合(歯列不正)の種類と見分け方は?

どんな特徴があると不正咬合の可能性があるのでしょうか?種類と特徴の例をそれぞれ解説します。悪い歯並びの例も紹介します。

(1)上顎前突(出っ歯)

上顎前突は上の歯が下の歯よりも大幅に前に出ている状態の歯並びをいいます。いわゆる出っ歯とも呼ばれます。きれいに口が閉じず、口元の筋肉が緊張し、閉じても顎に梅干しのようなシワができることがあります。また、口周りが出ているため、アヒル口に見えることがしばしばあります。


上顎前突の特徴例
・上の歯が下の歯よりも3mmより前に出ている
・上の前歯に下の前歯が噛みこまない
・口がきれいに閉じないことがある
・口元が大きく突出する

(2) (叢生)[そうせい]

叢生は、歯が重なり合って生えていたり、歯の生える位置が本来よりもでこぼこに生えている歯並びのことをいいます。

犬歯が目立つ生え方は八重歯と呼ばれていますが、叢生にあたります。叢生は、歯磨きがしにくく、不衛生になりがちです。そのため、虫歯になりやすくなったり、溜まった汚れ(歯垢)により炎症がおこって歯ぐきから出血する場合などがあります。

叢生の特徴例
・犬歯が目立つ位置に生えている(八重歯がある)
・歯が重なり合って生えている場所がある
・歯の位置にバラつきがある
・歯と歯の間に大きな隙間がある
・歯並びとは別の歯ぐきから歯が生えている

(3)下顎前突(受け口)

正常な咬合の状態は上の前歯が下の前歯を被うように噛みますが、下顎前突は画像のように下の前歯が上の前歯よりも前に出ている状態の歯並びをいいます。また、生まれつきや遺伝などで、下顎が大きい場合もあります。



下顎前突の特徴例
・上の前歯よりも、下の前歯が前に出ている
・滑舌が悪く話しにくさを感じる場合がある
・下顎が大きい、しゃくれている場合

(4)そのほかの不正咬合について(左:開咬 右:すきっ歯)

ほかにも、不正咬合には種類があります。開咬は、奥歯は噛んでいるのに前歯が噛まない場合や、歯と歯が一部噛まない部分があることをいいます。

空隙歯列(すきっ歯)は、歯と歯の間に隙間があることをいいます。

開咬やすきっ歯の特徴例
・歯と歯が部分的に噛まない部分がある(開咬)
・前歯に上下的な隙間がある部分がある(開咬)
・歯列がまっすぐではない(開咬)
・歯と歯の間に2~3mm以上隙間がある(すきっ歯)

矯正しなければ治らない?「不正咬合かな?」と思ったら

不正咬合を改善するには「長い期間矯正装置を取り付けなければいけない。」「矯正装置は目立って恥ずかしい。」なんてイメージはありませんか?
歯の矯正にはいろいろな種類の矯正方法があります。短期間で矯正できるケースや、矯正装置が目立ちにくいタイプ、歯を削って歯並びを改善できる場合もあります。
自分の歯並びは不正咬合かなと思ったら、歯科医院に行き相談してみるのも良いかもしれません。

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