口呼吸は歯列矯正で改善しよう!マウスピース矯正がおすすめの理由は?

家族や友人に「いつもお口が開いている」と指摘されたことはありませんか?お口を開くのが癖になっていると、もしかしたら口呼吸になっているかもしれません。

呼吸をする時は鼻で息を吸ったり吐いたりしますが、お口の呼吸はあらゆるリスクがあります。口呼吸による健康上のデメリットや改善方法を解説します。

公開日:2025/06/30

監修医師

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開

目次

  1. 口呼吸をしている人の特徴とは?
  2. 口呼吸のリスク
  3. 虫歯や歯周病になりやすくなる
  4. 口臭がしやすくなる
  5. 風邪を引きやすくなる
  6. 顔の見た目が悪くなる
  7. 取り込む酸素の量が減る
  8. 睡眠時無呼吸症候群になるリスクが高まる
  9. 口呼吸の原因
  10. 口呼吸を改善する方法の一つは歯列矯正
  11. マウスピース矯正とは?
  12. 口呼吸を歯列矯正で治療するならマウスピース矯正がおすすめ!その理由は?
  13. まとめ

口呼吸をしている人の特徴とは?

呼吸の基本は、鼻から空気を吸い吐くことです。お口から空気を吸って吐く「口呼吸」もあります。鼻が詰まっている、いつもお口が開いている、唇や喉がかわいている、口臭が強い人は口呼吸の可能性があります。

口呼吸のリスク

口呼吸が癖になっていると、健康面や審美面でデメリットがあります。

虫歯や歯周病になりやすくなる

口呼吸が続くと口内が乾いてしまい、分泌された唾液が循環しにくくなります。唾液には抗菌作用や汚れを洗い流す自浄作用など、虫歯予防の働きがありますが、口呼吸によって唾液の機能が低下して虫歯や歯周病を悪化させるおそれがあります。

口臭がしやすくなる

お口の中の乾燥によって唾液が乾きやすくなります。唾液による自浄作用が低下し細菌繁殖しやすい環境になり、口臭を強める原因になります。

風邪を引きやすくなる

鼻呼吸をすると、鼻の粘膜や鼻毛により、空気中のほこりや花粉、ウィルスの気管や肺への侵入を防ぐことができます。

また、冷たい空気も温かく湿った状態で喉に入ります。口呼吸をしていると乾いた冷たい空気が喉に直接入り、そのまま肺にも入ります。口呼吸は咽頭炎や扁桃炎、風邪やインフルエンザに感染しやすくなります。

顔の見た目が悪くなる

口呼吸の人は、お口が長時間開いている方が多いです。お口周りの筋肉が使われないため、上顎前突(出っ歯)や開咬といった不正咬合が出やすくなります。

また、上顎と下顎が上下方向にだけ大きくなり、縦に長く伸びただらしない顔つきになる可能性もあります。バランスの取れた顔面に成長するためにも、鼻呼吸は欠かせません。

取り込む酸素の量が減る

人間は呼吸によって酸素が脳に行き渡ります。それによって集中力が向上し、体の代謝も良くなります。口呼吸は鼻呼吸に比べると取り込める酸素量が少なく、脳に充分な酸素を送り込むことができません。そのため、集中力や代謝を低下します。

睡眠時無呼吸症候群になるリスクが高まる

睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が止まったり浅くなったりする病気で、いびきなどの症状が見られます。口呼吸の場合、口が開いたまま寝るので、下顎や舌が気道を圧迫します。それによって睡眠時無呼吸症候群のリスクが高まります。

口呼吸の原因

アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎、アデノイドで鼻詰まりが起きていると鼻呼吸しにくくなり、お口で呼吸するようになります。また、上顎前突(じょうがくぜんとつ)や開咬(かいこう)などの不正咬合が見られる場合も、口呼吸の原因になります。

このほか、小さいときからの習慣で口呼吸になっていることも考えられます。生まれたばかりの赤ちゃんは鼻呼吸で、母乳やミルクを飲んでいるときは鼻で呼吸をしています。乳児のときに離乳が早いと口呼吸になりやすいという考え方もあります。

口呼吸を改善する方法の一つは歯列矯正

口呼吸の原因が不正咬合の場合、歯列矯正で不正咬合を改善することによって鼻呼吸になる可能性が高くなります。

マウスピース矯正とは?

マウスピース矯正とはプラスチック製の装置を装着する治療方法です。従来のワイヤー矯正とは違って透明で目立たず、付けたまま外出しても口元が気になりません。

また、取り外しができるのも大きな特長で、食事や歯磨きのときに外すことが可能です。自分自身で装置を取り替えるため通院回数を少なくできるなど、あらゆる点で負担が軽減できる矯正治療です。

口呼吸を歯列矯正で治療するならマウスピース矯正がおすすめ!その理由は?

矯正治療にはさまざまな方法がありますが、人気のあるマウスピース矯正は、口呼吸になりやすい出っ歯や開咬の治療も可能です。

さらに、舌の動きを治すMFTとよばれるトレーニングを並行することで、口呼吸も改善できます。

ワイヤー矯正でも口元が目立つのを改善できます。装置の取り外しができ、食事や歯磨きを普段どおりにしたい方、お口の中を清潔に保ちたい方、金属アレルギーが心配な方は、マウスピース矯正がおすすめです。

→マウスピース矯正のブランドの選び方についてはこちら「マウスピース矯正おすすめブランド7選!比較表や失敗しない選び方も」の記事をご覧ください。

まとめ

口呼吸の原因が不正咬合にある場合、矯正治療によって鼻呼吸へ改善できる可能性が高くなります。矯正治療にはさまざまな方法があり、そのなかのひとつであるマウスピース矯正は装置が透明で取り外しが可能な点など、気軽に治療を受けられるメリットがあります。

口呼吸が気になっている、またはマウスピース矯正に関心がある場合は、歯科医院に相談してみましょう。