監修医師
歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開
矯正治療中に気になることと言えば、口元の矯正装置の見た目です。矯正治療の種類によっては口元がとても目立ちます。
カレーを食べると変色してさらに目立つのではないか、そもそもカレーは治療に影響ないのか、など心配になると思います。カレーは服につくと色落ちしにくく、装置も着色しやすいのでは?、と考えるのは自然でしょう。
矯正治療中にカレーを食べても問題ないのかや、装置に着色した場合の対策などを紹介します。
公開日:2026/02/16
歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開
目次
・矯正装置に使われているゴムやプラスチックが変色する恐れがある
・装置の調整タイミングでゴムを取り替えれば、装置の見た目がきれいになる
・ブラケットやゴムを着色しにくい素材に替えたり、裏側矯正やマウスピース矯正に切り替えたりすれば目立ちにくい
矯正装置をつけても、カレーは食べられます。ただし、カレーで装置が着色する可能性があります。これは、ターメリック(うこん)に含まれているクルクミンという色素が主な原因です。
着色といっても、ブラケットなど矯正装置全体が変色するわけではありません。一般的に金属が使われていますが、ゴムやプラスチックも使われます。主に、ゴムやプラスチックに着色します。
→矯正中に避けた方がいい食べ物、おすすめの食事メニューについては「矯正中の食事のとり方|食べない方がいいもの&食べやすいもの10選」の記事をご覧ください。
着色しやすい飲食物はカレー以外にもあります。着色しやすいもので知られるのは、コーヒーや紅茶、日本茶、コーラ、赤ワイン、スパゲティ、キムチ、ほうれん草、ぶどうなどです。基本的に色が濃いものは着色しやすいです。着色料を含む食品も着色しやすいので、注意が必要です。
矯正装置に飲食物が触れた時点で、装置への着色は起こり得ます。食後すぐに歯磨きしても、着色を完全に落とすのは難しいでしょう。ただ、歯磨き以外に口をゆすぐだけでも、着色を抑えやすいです。
矯正装置の着色は簡単に落とせませんが、改善や予防方法があります。
着色箇所をきれいにするために確実なのは、装置を新しいものに交換することです。マルチブラケットによる歯列矯正は、月に1回くらいの頻度で通院して装置を調整します。
このタイミングで、ブラケットにワイヤーを固定するために使うゴムを付け替えます。黄色く着色したゴムがなくなり、口元がきれいに見えます。
ブラケットやゴムの種類を変えれば着色を抑えられます。ブラケットの材質がプラスチックだと着色しやすくなりますが、色素を吸収しにくいセラミックの材質であれば着色を抑えられます。
ブラケットとワイヤーを固定するゴムは、色付きのものを使用することで黄ばみが目立ちにくくなります。装置がおしゃれな見た目になり、歯列矯正を楽しむきっかけにもなります。
色付き装置は歯科医院によってある無しや料金システムが異なる場合があるので、歯科医院とよく相談する必要があります。
矯正装置そのものを歯の裏側に装着する治療方法があります。装置が見えにくくなるので、着色しても見えにくいです。裏側矯正は高度な技術が必要で、治療を担当する歯科医師にも専門的な知識や経験が必要です。裏側矯正を希望する場合、裏側矯正を得意とする歯科医院かを確認しましょう。
マウスピース矯正は食事のときに取り外しができ、着色リスクを抑えられます。マウスピース矯正を希望する場合は、歯科医院に確認しましょう。
装置の着色は気になるものの、気にせずカレーを食べたい!という方も多いです。治療期間中も着色を気にせずカレーを食べる方法を解説します。
矯正装置を調整する直前にカレーを食べれば、装置の着色を気にする必要がありません。通院直前(ゴム交換前)を狙ってカレーを食べるスケジュールを検討しましょう。
歯科医師が作った、ターメリックを使わず着色しないレトルトカレーが販売されています。こうしたカレーなら矯正中もカレーを楽しめやすいです。
ターメリック不使用や抑えたカレーがレシピとして紹介されていることもあります。スープカレーやホワイトカレーのように、色が薄いカレーを選ぶのも良いでしょう。
矯正装置の着色に関するよくある質問と回答を紹介します。
A.矯正中の着色リスクを減らしながらカレーを食べる場合の工夫は以下です。
・食後すぐに水やお茶で口をゆすぐ
・食べるタイミングを通院直前にする
・着色しにくい素材の装置を選択する
A.コーヒー、紅茶、赤ワイン、キムチ、カレー粉を含む料理、色の濃い野菜(ほうれん草、ぶどうなど)により着色しやすいです。食べた直後のうがいやブラッシングで軽減できます。
A.装置に染み込んだ色素は完全には落ちません。歯磨きやうがいで軽減できますが、最終的には矯正装置の調整の際のゴム交換やブラケットの交換が着色改善において確実です。
矯正治療中にカレーを食べても治療に大きな影響ありません。装置の着色リスクが高くなります。着色すると歯磨きをしても完全に落とすことは難しくなります。着色を落とす最善の方法としては、装置調整時に新しいものに交換することなどが挙げられます。
また、着色が目立ちにくいブラケットやゴムに替える以外に、裏側矯正やマウスピース矯正に切り替える方法もあります。歯並びや噛み合わせの状態を考慮して選択する必要があるため、検討する場合は歯科医師に相談しましょう。