歯学博士(矯正学)。鶴見大学歯学部矯正科の助教を得て、裏側矯正の
「アイ矯正歯科クリニック」を開業。 "表側で治療できるものは裏側でも治療できる" をモットーとし、見えない矯正の技術向上に尽力しています。
矯正科の学生時代。 衝撃的だった裏側矯正と、恩師との出会い
幼少時代は、絵を描くことが大好きだったので「夢は画家」という頃もありました。しかし、高校生になって志望校を選ぶために、自分が将来やりたいことについて真剣に考えた時、「高い技術をもつ職業につきたい!」と強く思い、歯学部を選びました。今思えば、この選択は正しかったと思います。
「裏側矯正(舌側矯正・リンガル矯正)」との出会いは、約20年前。
大学歯学部の学生だった頃、裏側矯正は、一般の矯正歯科医院ではまだ取り扱われていない最新の治療法で、日本には裏側矯正の研究者・指導者は、ほとんどいませんでした。
しかし、当時大学の歯学部で一人だけ、裏側矯正を精力的に研究していた藤田欣也教授と出会うことができて、学生時代から最新の裏側矯正治療を学ぶことができました。
「高い技術を身につけたい!」という希望を胸に、歯学部に進んだ私にとって、まさに「運命の出会い」だったのです。

▲ アイ矯正歯科クリニック 福井一美院長
「見えない矯正」に魅かれて
「矯正」といえば、金属の装置を歯に貼り付る治療を思い浮かべる方も多いでしょう。
当時も、歯列矯正といえば、数年間、歯の表側にブラケットをつけて治療するマルチブラケット法がベーシックな治療法で、裏側矯正を学べる大学の矯正科はほとんどありませんでした。
子ども・大人にかかわらず、口元への美意が高く、矯正歯科治療が浸透している欧米と異なり、まだ、歯列矯正が珍しく思われる当時の日本の現状をみて、「見えない矯正を望んでいる人は日本にたくさんいる!」と直感しました。そして、藤田教授のもと裏側矯正を研究し、技術を磨いていこうと決意したのです。

▲ 藤田欣也教授が考案した裏側矯正装置
日本の歯列矯正普及に必要な治療だと痛感!
裏側矯正をはじめた頃は、今よりも成人矯正のメリット、歯の美しさへの関心が高まっていなかったため、「時代を経て、日本人の矯正治療が一般化すれば、他人に装置が見えることを気にして裏側装置をつけることもなくなるだろう」と予想していた頃もありました。
けれども、1990年代頃から、歯並びへの関心が高まり、成人矯正を希望する患者様が増えるにつれて、裏側矯正を希望して来院する患者様は増えるいっぽうでした。
日本人の特有の恥ずかしさや奥ゆかしさは、現代でも健在なんだと実感して、どんな歯並びの患者様でも、表側矯正と治療期間も仕上がりも変わらずに、裏側矯正で対応できる矯正歯科医院であるように、技術向上のための研究と、スタッフの育成を続けています。

▲ 裏側矯正(装着時)
口を開けて笑っても装置は目立ちません

裏側矯正は、歯の裏側に装置をつける矯正法です。
「舌側矯正(ぜっそくきょうせい)」、「マルチリンガルブラケット法」とも呼ばれています。
一般的な歯列矯正は、歯の表側にブラケットやワイヤーなどの矯正装置をつけるため、外から装置が目立ちます。 歯の裏側に装置をつける裏側矯正は、周囲の人に見られることなく治療できるのがメリットです。
ただし、特殊な治療法のため、矯正歯科医院によって、適用できる歯並びや治療期間が異なる場合があるので、経験ある医療機関での治療が望ましいです。
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