あいさんの相談

こんばんは。
一か月ほど前に下顎前突を外科手術によって治療しました。
手術では顎を動かす距離の長さから、下顎を下げるとともに上顎を前に出しました。
ところが手術を終えた今、上顎を前に出したことで手術前より鼻孔がより正面を向き、鼻自体が大きく見えるようになってしまいました。(いわゆる豚鼻に近いと思います。)

手術後一か月しか経過していないため、多少腫れは残っていると思いますが、
正直に言うと鼻の形の変化にショックを受けています。
今の鼻の形がイヤで、もし以前と同じような形に近づけたいと考える場合、やはり整形手術という手段をとるしかないのでしょうか。
かみ合わせを良くしていただいたのに悩むとはすごく傲慢だと思いますが、どうかよろしくお願いいたします。

イデア矯正歯科
イデア矯正歯科 からの回答

2026年03月19日04時40分

あいさん はじめまして
こちらはイデア矯正歯科の布留川 創です。

<はじめに>

回答が長くなりそうなので先にお言葉をかけさせていただきますが、「悩むとは傲慢」とのお言葉がありますが、そんなことはまったくありません。
顎矯正手術を受けた直後は自分が思い描いていたイメージと現実との違いや、今まで見慣れていた自分との違いに違和感を持つ方がいらっしゃるのは事実です。

今大変お悩みなのは良くわかります。

ですが、内容が重要なので長くなるのですが、最後まで落ち着いて読んでください。また、気持ちの変化が多くあった場合には再度ご連絡ください。

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<前置き>
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<医療背景>
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<お鼻の形について>

「今の鼻の形がいや」ということですが、これについては私は否定しません。
見慣れたものから変化すると最初は何でも拒絶感が生じてもおかしくありません。人間の顔を認識するアルゴリズムは非常に複雑です。
矯正医や外科医が横顔のレントゲン分析(プロフィログラム)を元に「良くなったね」と言っても、お顔のお肉の動き方や微妙な影の出方などはまだまだ不自然な時期でしょう。骨は手術直後に動いていますが、お肉や神経の具合が整うにはまだまだ時間がかかります。
個々の患者さんによりしびれや麻痺の間隔の戻りは違いますが、半年から数年微妙な違和感を感じる方もあります。

そのようにお悩みの時期の表情はあまり明るくなりにくいでしょう。そのときの自分のお顔の中であまり見慣れない部分があればあまり好きになれないかもしれません。

 
 しかし、少し我慢して待ってみてください。そして、できれば新しい自分に前向きになって、好きになれそうなところは好きになってください。


 矯正医の方ではお口の中の状況変化だけでなく、お顔の形の変化も写真などの資料を残すことが通例です。手術直後の診察ではお口の調整だけで忙しいこともありますが、数ヶ月以内に腫れが引いた状態の資料も準備すると思います。
 そのときを目処にご自分のお顔を前から見るだけでなく、斜めや横からも客観的に見てみてください。もしかしたら、全体のバランスからするとあいさんに非常に似合うバランスのお鼻になっているなっている可能性があります。部分だけで見るのではなく、全体で見るようにしてください。今のあいさんは手術により機能などが改善して気持ちも上向きであってほしい時期です。その時期までの期間をあまり「お鼻が気に入らない」ことを悩みすぎると表情まで曇ってしまいます。楽しいことも出来るだけ体験していただき、笑顔の中の鼻のバランスを見てみて下さい。


<やっぱり、見慣れなくて万足出来ないとき>

 それでもなお違和感を強く感じるという場合には、やはり整形・形成外科的手術を追加する場合があります。ただし、そのときの治療目標ですが「以前と同じ形にしたい」という目的意識ではなく、「今の自分に似合う形に修正したい」という気持ちで望まれることをお勧めします。既に頭蓋骨としての土台の大きさ、形が変化していますから鼻だけ以前と同じにしてしまうと、その後なんとなく違和感が残る可能性があります。あるいは、元の形に戻すことは困難な場合もあります。

<手術時期>
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<でも、待つのはつらい、、、>

 上下顎同時手術を行ったということは、それ相当に顎のバランスが悪く、食事の問題も多かったことと思われます。顎の動きが整うにつれ、食事はだんだんおいしくなるでしょう。その変化した食生活は今からまだ60年、80年と続く楽しみの一つになります。若いうちにはあまり気にならないかもしれませんが、食の楽しみは年をとってから非常に重要です。

 あいさんはそのきっかけを手に入れたのですから、少し先の自分を考えて、今しばらく「待つ」ことに耐えていただけないでしょうか?

 とはいうものの、その時間があまりにも長く感じてしまうと心がつらくなってしまうときもあるようです。先生は「待て」、というけど、私は「待つのがどうしてもつらいんです」というときには、率直に担当医に申し出て、メンタルケアーを希望してください。
 将来が大切なのはもちろんですが、今ももちろん大切です。
 担当医は外科医でも矯正医でも構いません。あいさんが話をしやすい先生に悩んでいるという話をしてみてください。その担当医との話で気が晴れれば構いませんが、やはりどうもすっきりしないという場合には、あまり長いこと我慢しすぎずに心療内科・神経内科などへの紹介ももらうと良いと思います。担当医にとっても予後を診るにあたり大切なことですから、隠すことなく申し出ていただいて大丈夫です。
 今年の日本矯正歯科学会、日本顎変形症学会でも関連した発表がなされています。

<おわりに>

 あいさんのご不安はわかります。
 ですが、時間とともに悩みが消えてしまう可能性もあります。
 あるいは、悩みが消えない場合でも、解消する対処方法はあります。
 その処置時期に関しては少し相談が必要です。
 必ず、将来は笑顔になれるはずですが、
 今が少しつらすぎるというときにはメンタルケアーも考慮しましょう。
 ケアを受けることは悪いことではありませんから、安心してください。
 言葉では足りない部分もありますが、今後の治療もがんばってください。
 

<参考資料・研究など>
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あまりに内容が長くなり過ぎそうですので、詳細については別Upしました。http://idea88.sblo.jp/article/34939239.html
ご本人さんはこちらをお読みください。