(埼玉県 39歳 女性 主婦のQ &A)

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かつての矯正治療で歯を抜かれたり、その後親知らずが生えてきたりで、現在噛み合わせが悪く、左右の歯の本数も違います。インプラントするしかないのでしょうか?
実は、今からかなり前、私が中学3年生から高校1年生までの約2年の間矯正をしたのですが、現在その甲斐なくかなりの隙っ歯の状態になっております。
受け口を直すための矯正であったため、当時、下の歯を左右2本抜かれてしまったのですが、今から5年位前に右の下の奥に親知らずが生えてきたためか歯が動いてしまい、歯と歯の間にかなり隙間が開いてしまいました。その上、上の歯と下の歯の噛み合わせが非常に悪く、思い肩こりに悩まされております。
見た目もさることながら、噛み合わせというのは身体全体の健康状態と密接に関わっていると聞きます。私は上の歯と下の歯の数、右の歯と左の歯の数、その両方が合っていないのですが、このような場合はインプラントをすべきなのでしょうか。
もう、歯を抜くのは絶対に嫌なのです(親知らずは別ですが)。
以前通っていた歯科医師は、生えてきた親知らずについて、私が「抜かなくて良いのでしょうか?」と聞くと、「様子を見て問題が出てきたら抜きましょう」とのことで、「以前の矯正のために抜かれてしまった歯の代わりになってくれるかもしれないし、反対側にもう1本親知らずが生えてきたら儲けものだ」と、当面抜く必要はないとの判断でした。
しかし、年月が経つに連れて歯と歯の間の隙間が開き、見た目にも大変気になり人前で笑うことができなくなってきてしまいました。信頼のおける歯科医師に診て頂きたいと思い、ご相談させていただきました。
どうか宜しくお願い申し上げます。

[埼玉県 39歳 女性 主婦]

大変にお困りのようで、お察し申し上げます。お口の中を拝見していないので、正確にはお答えできませんが、現在、受け口は改善されているのでしょうか?受け口は治っていて歯と歯の間の隙間が気になるということと解釈すると、舌により下の前歯が前方に押された(舌突出癖の)ためと思われます。それが原因であれば、親知らずに押されて隙間が自然と閉じてしまう可能性は低いと思います。
また、上下あごの骨の前後的ずれ(出っ歯や受け口)を上下の歯の本数を変えること(抜歯)でカモフラージュ的に治療することは矯正治療ではよく行われることです。
但し、あなたの場合受け口だったとのことですから、下あごはかなり大きかったと考えられますから、デコボコで歯が並ぶ隙間が足らなくて抜歯した人と違い、歯の生えるスペースはあるが、下の前歯を引っ込めるために抜歯したので、隙間は開きやすいのです。ちょうどガラガラの電車では乗客は隣の人とピッタリくっついて座らず、一人一人離れて座っているのと同じ状態です。矯正治療が16歳で終了して、23年経過しているわけですから、歯は少しは動くのは自然なことです。歯は動くので矯正治療できるわけですから、今の悪くなった歯並びも治療することは可能です。ただ、理想的な位置に動かした歯をその位置に止めておかなくてはなりません。そのために重要なのがリテーナーであり、定期検診なのです。ガンの手術をして、その後はいっさい病院に行かないのでは、ガンが再発しても仕方ありません。
矯正治療を2年間行っただけで、何十年もいい歯並びを維持することはできません。定期的に歯並びの状態を診てもらい、適切な処置を受けてこそいい歯並びを維持できるはずです。車も修理や点検もなしには5年も走れませんよ。お早めに矯正専門の病院にご相談に行かれることをお勧めします。