子供の下顎が出てる!反対咬合の矯正治療

子供の矯正について紹介しています。お子さんの矯正治療よりも、乳歯や生えてくる永久歯の虫歯を予防することの方が重要ですが、場合によって早い時期に正常なかみ合わせに戻してあげる必要があります。

公開日:2019/10/01  更新日:2021/09/10

目次

  1. うちの子、大変なんです!
  2. 治療前の状態
  3. 反対咬合の早期治療
  4. 早期治療終了後の状態

うちの子、大変なんです!

うちの子は今上下の前歯4本が永久歯に生え変わったところなんですけど、かみ合わせが反対になってしまってるんです。即治療してすぐにでもよくしてほしいのですが・・・

5歳 幼稚園児 Eちゃん

治療前の状態

反対咬合の早期治療

お子さんの矯正治療の開始時期ですが、前歯が乱食い状態の場合でしたら臼歯部の永久歯交換がある程度終了する小学校高学年くらいになるまでは積極的にアプローチするかどうかはケースバイケースで、むしろ乳歯や生えてくる永久歯の虫歯を予防することの方が重要ですが、Eちゃんの場合は早い時期に正常なかみ合わせに戻してあげる必要があります。


ただし反対咬合の場合、早期治療によって噛み合わせが改善しても、残念ながら思春期性の成長のスパート時に下顎の骨が大きくなり、小学校高学年から中学校にかけて再び噛み合わせが逆転してしまうことがしばしばあります。

一般的に反対咬合の本格治療は、下顎の骨の成長発育がある程度見通しがついてから始めるべきでしょう。なぜなら永久歯に交替したからといってすぐに固定式の装置をつけても、また下顎の骨が成長し、いつまでたっても噛み合わせの改善ができず動的治療期間が非常に長くなってしまう可能性があるからです。

不幸にして下顎の骨が必要以上に大きくなってしまった場合では、外科的に下顎の骨を切断して、位置をずらす外科的なアプローチを併用することも最近では定着してきました。

反対咬合の治療は遅くとも身体の成長が止まるころには終了するわけですが、ただしそれまでの間にいつ治療が終了するのかは、ケースバイケースになります。

早期治療終了後の状態