顎の発達や歯の成長は何歳まで?子供の歯並びへの影響はあるか

顎の発達 何歳まで


「子供の歯並びを悪くしないために、顎の発達や歯の成長は何歳までか知りたい」
「顎の発達や歯の成長を知って、歯並びがよくなる生活習慣に変えたい」
という親御さんもいるのではないでしょうか。

顎の発達や歯の成長が何歳までに終わるのかが分かれば、早めに子供の歯並びに関する対策が打てるでしょう。そこでこの記事では、顎の発達や歯の成長が何歳まで続くのかについて説明します。

監修医師

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開

目次

  1. 顎の発達は何歳まで?
  2. 歯の成長は何歳まで続く?
  3. 歯並びに影響する食事方法
  4. 歯並びに影響する生活習慣
  5. 子供のうちからできる矯正方法
  6. まとめ

顎の発達は何歳まで?

顎の発達 何歳まで

顎の成長は個人差がありますが、一般的に上顎は10歳までにほぼ成長し、下顎は18歳位まで成長します。

歯の成長は何歳まで続く?

顎の発達 何歳まで

乳歯が生えてくるのは生後6ヶ月ごろです。生後2歳半くらいまでに乳歯20本がほぼ生えそろい、U字型のアーチになります。6歳ごろまで継続する乳歯列期では上の前歯が下の前歯より少し前に出て、上の奥歯は下の奥歯より少し頬側に生えた状態で噛み合います。

4歳から5歳頃には、顎の発達により歯同士に隙間ができます。将来、永久歯が生えるスペースとして活用されます。

6歳頃になると乳歯の後ろ側に第一大臼歯が生えてきます。体の成長と共に顎はさらに成長し、乳歯と永久歯の両方が存在する混合歯列期を迎えます。

9-10歳頃に小臼歯が乳歯から永久歯に生え変わり、12-15歳頃に最後の永久歯といわれる第二大臼歯が生えそろい永久歯列期を迎えます。一般的に15歳頃になると全ての永久歯の歯根部分も完成します。

歯並びに影響する食事方法

顎の発達 何歳まで

「普段の食事などで歯並びをよくすることもできるのでしょうか?」
と思う親御さんもいるのではないでしょうか。

子供のうちは顎や歯が成長段階で、噛む刺激なども顎の成長を促すと考えられ、日頃の食事が歯並びに影響する可能性が高いです。
どんな食事が顎の成長に良いのでしょうか。

【OKな食事方法】
・姿勢をよくする
・歯ごたえのあるものを食べる
・よく噛んで食べる

【NGな食事方法】
・軟らかい食べものが中心
・あまり噛まない
・姿勢が悪い

姿勢を正すために、背筋をまっすぐにしながら、両足を地面につけましょう。小さい子供だと両足を地面につけられない場合が多いため、足置き場を置いて座らせるなどをしましょう。

食材は魚介類や根菜、いも、豆類などの歯ごたえのあるものを選びましょう。歯ごたえのあるものは、何回も噛まなければ食べ物が細かくなりません。理想は1口につき30回以上噛むことです。

歯並びに影響する生活習慣

顎の発達 何歳まで

歯並びにOKな行動をまとめました。

【OKな行動】
・仰向けで寝る
・虫歯の治療が済んでいる
・舌の位置が上の前歯の裏側
・指しゃぶりや頬杖、爪を噛むなどなどの癖がない
・口が常に閉じている

寝るときは仰向けで寝ましょう。横向きやうつ伏せで寝ると、体全体のゆがみや歯に力がかかって歯並びが悪くなる可能性があります。

ほかにも虫歯の放置は絶対にしないようにしましょう。虫歯を放っても治らず、生え変わりより前に乳歯を抜くと抜いた部分に隣の歯が傾いてきたり、永久歯が生えてくるスペースがなくなって八重歯のようにおかしな位置に生えてくる可能性もあります。

指しゃぶりや頬づえ、爪を噛む、口を開けるといった癖は、歯並びに大きな影響が出てしまいます。顎が正常に成長しない、噛み合わも悪くなり、結果すきっ歯や出っ歯、受け口、叢生(そうせい:ガタガタの歯並びのこと)になる可能性もあります。歯並びが悪くなる生活習慣には十分に気をつけましょう。

子供のうちからできる矯正方法

顎の発達 何歳まで

子供のうちからできる矯正方法は1期治療と2期治療によって異なります。
1期治療とは、一般的に6歳から12歳の乳歯と永久歯がある状態で行う治療のことです。2期治療とは一般的に中学生以上が受ける治療で、すべての歯が永久歯に生え変わってから受ける矯正治療です。

1期治療では歯並びや噛み合わせを整えて顎の骨格の成長のコントロールもします。永久歯が正しい位置に生える準備も行い、顎が積極的に成長する時期を利用する矯正治療です。2期治療は、歯並びの改善が目的で大人と同じ矯正方法です。

【1期治療の治療例】

・拡大床:取り外し可能で歯を外側に拡げるための装置
・急速拡大装置:取り外しができない固定式で、顎を拡げるのに早く効果が期待できる装置
・リンガルアーチ:左右の奥歯にバンドというリングを装着して叢生の治療に用いられる装置
・ヘッドギア:上顎の成長を抑え、出っ歯矯正を行う装置
・バイオネーター:筋肉の動きをサポートして下顎の成長を促す装置
・リップバンパー:唇の圧力を抑え奥歯が前歯側へ来ないように固定する装置

【2期治療の主な治療方法】
・マウスピース矯正
・ワイヤー矯正
・外科矯正治療

1期治療の頃から始めると、顎を切るなどの外科手術や抜歯矯正が回避できる可能性が高くなります。2期治療からの矯正に比べると費用が安くなることも多いです。(1期治療は10万円から50万円が相場、2期治療は約60万円から100万円が相場)。

まとめ

顎の発達 何歳まで

顎の成長は18歳頃、歯の成長は14歳頃にほぼ完了しています。
歯並びをよくするためには、顎や歯の成長にいい影響を及ぼす食事も大事です。

子供のうちから矯正治療を受けて顎の成長をコントロールすることで、外科手術の可能性が低くなります。子供の歯並びが気になる場合、一度矯正歯科に相談しましょう!

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