目立たない、取り外せる矯正装置 〜マウスピース矯正の特徴〜 

歯に固定させるワイヤーを使わない「マウスピース矯正」について解説と治療例をご紹介します。


1. 透明度が高くて目立たない、取り外しができる「マウスピース矯正」

インビザライン
▲ マウスピース矯正装置

一定期間ごとに
自分で装置を交換!着脱可能な矯正装置

歯に固定させるワイヤーやブラケットを使わず、取り外しができるマウスピース型の装置で歯を動かす矯正法があり、その装置の形状から「マウスピース矯正」と呼ばれています。

透明度が高くて薄いプラスチックでできているので、目立たず、周囲の人に気づかれにくいのが特徴です。また、食事や歯磨きの際は自分で取り外すことができます。

綺麗な歯並びに憧れます

こんな人に知ってほしい!マウスピース矯正

「装置がずっと歯についていることに抵抗がある」
「仕事柄、装置が見えるのはNG」
「矯正していることを、あまり人に気づかれたくない」

見た目や違和感に抵抗があって、今まで治療に躊躇していた人にとって、マウスピース矯正は矯正治療の一歩を踏み出す治療法の一つになるでしょう。

2.他の矯正法とマウスピース矯正の違い

矯正装置には、歯に接着したブラケットとワイヤーで歯を動かす「マルチブラケット装置」と、マウスピース型の装置(アライナー)を段階的に交換して歯を動かす「マウスピース矯正」があります。それぞれの治療法の特徴をご紹介します。
マウスピース矯正 マルチブラケット装置
(表側矯正)
マルチブラケット装置
(裏側矯正)
マウスピース矯正 表側矯正 裏側矯正
特徴
薄くて透明度が高いマウスピース型で、目立ちません。取り外し可能ですが、食事や歯磨き以外の時間はずっと装着します。メーカーにより適応できる症例が異なります。
特徴
従来から歯列矯正に使用されているベーシックな装置。幅広い不正咬合の歯列矯正に適応できます(骨格的な不正咬合、顎変形症を除く)。装置は周囲の人から見えます。
特徴
ブラケットとワイヤーを歯の裏側につけるので、装置は歯に隠れて見えません。装着に手間がかかり、特殊な方法なので、費用は高めで、担当医の裏側矯正としての経験・技術が求められます。

3.マウスピース矯正に関する7つの誤解

1.従来の矯正と比べて、マウスピース矯正は治療できる範囲が限られるのでは?

Answerマウスピース矯正には複数の種類があり、装置によって適応症例の範囲は異なります。また、担当医によって、歯列矯正治療の対応できる適応範囲が異なる場合があるため、従来の矯正治療と同じように、矯正医の経験・スキルがとても重要です。

2.どこのマウスピース矯正も似たりよったりで違いがない

Answerメーカーによって、マウスピース装置の製造工程から交換頻度、材質が異なります。一言でマウスピース装置といっても、種類によってメリットやデメリットが異なるので、矯正医にご相談ください。

3.従来の矯正と比べて治療期間が長いのでは?

Answer治療期間は先生の治療方針や治療計画等によって異なりますが、従来の矯正治療とほとんど変わりがないと、矯正医より報告されています。

4.マウスピースを着けていると話しにくいのでは?

Answer慣れるまでの数日間は舌足らずな発音になる場合がありますが、ほとんどの方は初めて装着した日から、日常生活に支障なく会話ができると報告されています。

5.マウスピース矯正の方が痛いのでは?

Answer一般的に、矯正治療には多少の痛みを伴う場合があります。痛みの感覚には個人差がありますが、従来の矯正装置のようにブラケットやワイヤーによる痛みや不快感が少ないと矯正医より報告されています。

6.従来の矯正より虫歯になりやすいのでは?

Answerマウスピース矯正は、歯に装置を固定する従来の矯正装置と異なり自分で取り外しできます。歯磨きやケアが治療前と同じようにできて、口腔内を健康に保つことができます。

7.価格が高いのでは?

Answer歯列矯正の治療費は医院によって異なります。
それぞれにかかる料金設定や支払いプランも様々なので、各医院にご相談ください。

4.マウスピース矯正の治療例

年齢:20歳 性別:女性 
動的治療期間:約2年 使用した装置:マウスピース矯正

受診のきっかけ:前歯の突出とでこぼこが気になり、治療の相談のため来院しました。
患者様の希望:放送関係の仕事のため、できるだけ目立たない装置と治療法を希望されました。

治療の流れ:
デコボコの度合いが激しいため、上顎の小臼歯(4番目の歯)2本を抜歯しました。
抜歯の後に、インビザラインにて治療しました。抜歯した部がわからないように白い人工の歯を組み込みながら、マウスピース装置(アライナー)を作製しました。


治療前

インビザラインの出っ歯・叢生の治療例、治療前

治療完了(治療開始から 2年後)

インビザラインの出っ歯・叢生の治療例、治療中

治療前後の比較(上顎)

インビザラインの出っ歯・叢生の治療例、治療後

主治医のコメント:患者さんは、とても協力的で、毎日アライナーを20時間/日以上使用して頂けました。 とてもスムーズに歯が移動したと思います。

※治療結果には、個人差があります。
槇教授インタビュー

もっと矯正を楽しく感じられる日本にしたい

時間を守りましょう

Q:マウスピース矯正で治療しているときの注意点は?

装置のメーカーによって装着時間や交換頻度は異なります。適切に使用できないと、治療期間が遅くなったり、計画通りに進まない恐れもあるので、担当医の指示や注意点を守りましょう。

前のステージの装着期間が短かったから次のステージを長めにしようとか、不規則な使い方をすると、計算外の力が加わり、歯が傾いてしうこともあります。一つのアライナーでの『ズレ』は小さいものの、いくつものステージでその誤差が重なると、アライナーが入らなくなることもあります。 一つひとつのアライナーを、装着時間を守り、しっかりと深く入るようにセットすることが肝心です。

また、お口のケアも注意しましょう。アライナーは簡単に取り外しができて歯磨きしやすいとはいえ、長時間、装置がお口に装着することに変わりはありません。 虫歯・歯周病予防のため、歯磨きをしっかり行い、アライナーも常に清潔にしておきましょう。


Q:自分に合った治療ができる、適切な医療機関を探すポイントは?

装置の差こそあれ、マウスピース矯正は歯を動かして歯並びを改善する歯科矯正学に基づく治療です。

しかし、予想外の動き方をした場合には補助的な処置を必要とすることもあります。このような場合こそ、ドクターの技量が発揮されます。納得のいくまで相談しましょう
マルチブラケット治療(従来の歯に接着する装置)などの総合的な矯正治療の知識と経験を有する矯正歯科医がいる医療機関が望ましいでしょう。

納得するまで しっかりご相談され、治療完了後の仕上がり、治療費、担当医やスタッフの説明など、トータルで判断しましょう。


治療を考えている人、悩んでいる人へ

槇先生からのメッセージ

歯並びは、審美面、心理面だけでなく、口腔内の衛生環境や身体全体の健康まで幅広く関わりあっています。最近では、歯並びの悪い場合には、高齢になった時の入れ歯がとても作りにくいこともわかってきました。人生のQOL*にかなり影響を及ぼします。

矯正治療は良い歯並びを手に入れるための治療で、本来は何ら恥ずかしいものではありません。
けれども、歯並びを良くしたいと思っていても、歯列矯正に対して「不自由、怖い」といった気持ちをもっていて治療に躊躇している方が多いことも現実です。我々医療側にもそのような点を改善できるようさらなる努力が要求されております。

現在では、「裏側矯正」や「マウスピース矯正」などの目立たない矯正治療があります。
特に日本では、これらの目立たない治療法の普及、技術の向上には目覚ましいものがあります。
医学、工学、情報科学などの周囲の最新技術を取り入れながら、日々進歩を遂げています。


矯正医も、みなさん一人ひとりに合った治療法、きめ細やかなアドバイスができるように治療技術を磨いています。
ですから、治療以前の段階として、ぜひ、日頃から気軽に歯並びについて歯科医へ相談してみましょう。相談に行ったからといってすぐに決断する必要はありません。ゆっくり、自分のペースで次のステップに進めば良いのです。


槇 宏太郎先生
▲ 槇 宏太郎先生
1989年昭和大学大学院歯学研究科卒業、
博士(歯科)取得、1998年UCSF客員教授、
2003年昭和大学歯学部歯科矯正学教室教授

相談先の矯正歯科で、その先生が治した症例をいくつか見せてもらい、その説明に充分納得されてからスタートされることをお勧めします。 治療がスタートした後には、数ヵ月おきにでも、前の状態を見せてもらうと、「え〜、こんなに動いたのか!」と喜びが倍増しますよ。

歯並びについて興味と理解を深めていただき、より多くの人が矯正治療に対して、「楽しい・嬉しい」というポジティブな気持ちになり、治療にのぞむ方が増えることを願ってやみません。
自分自身の資産を活かすこと、それが矯正治療です。

*QOL(クオリティオブライフ)…人生の生活の質の向上

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子ども(10代)のマウスピース矯正について
制作
矯正歯科ネット

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