はるるんさん(広島県)の相談

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  • 投稿者 はるるん さん [36才 女性 ] 2006/10/12/ 12:25
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6歳で来春から小学生になる娘ですが今現在、前歯上下6本永久歯に生え変わっています。ところが下の歯ですが顎が小さい為にでこぼこに重なって生えてきてしまいました。あと、上の前歯は舌癖で、すこし前にせりだして生えています。ものすごく怖がりな子で、できるだけ抜かない矯正を希望しています。まだ6歳臼歯は生えていません。矯正をはじめるには今すぐにでも早いほうがいいのか、小学校に入学を待ったほうがいいのか教えて頂けますでしょうか?またどのくらいの期間かかるでしょうか?

ノエル矯正歯科医院
http://www.noelle.jp/

川崎市のノエル矯正歯科の松原と申します。
子供の歯の矯正治療の時期についてのご相談について回答させて頂きます。
まず矯正治療の時期は大きく2つに分けられます。一般的には、第1期治療、第2期治療と呼びます。
第1期治療は、幼少期(-9歳くらいまで)におこなうあごのバランスを整える治療です。歯を並べる土台の治療といえますのでとても大切な治療になります。具体的には、あごの骨の幅を大きくして歯の並ぶスペースを獲得したり、あごの成長を引き出してあげたりする治療です。これらはあごの成長がある子供にしかできない治療です。
第2期治療というのは、永久歯の矯正治療で歯並び・かみ合わせを整える治療のことです。これは永久歯が生えていて歯の周りの骨が健康であれば何歳でも可能な治療です。抜歯を行うか非抜歯で治療するかはこの第2期治療で問題になってきます。
さて、はるるんさんの6歳の娘さんの件ですが、前歯の凸凹の程度があり、非抜歯治療をご希望とのことですが、大人の歯が全て生えそろったときに凸凹が少ない場合にはもちろん非抜歯治療が可能な場合が多いです。しかしながら、いますでに凸凹がみられるとのことですから、大人の歯への交換がさらに進んだときに、凸凹はより大きくなる可能性が疑われます。
そういうわけで、将来的に非抜歯治療を達成するためには、第1期治療として歯列の横幅を左右に拡げたり、歯の周りの骨自体に力をかけることで骨ごと歯列の幅を拡げる治療を行ってみてもよいのではないかと思います。これらの治療は主に取り外し式の装置をもちいますので、痛み等は少なく頑張れる治療だと思います。期間は2年ほど見て頂ければよいのではないでしょうか。
初診来院される時期としては6歳臼歯が生えるまで待って頂いても、まず大丈夫だと思いますが、もし娘さんが歯医者さんを嫌いでなければ、一度、早めに矯正専門医を受診して下さい。というのは、レントゲン等を撮影することで、骨の中の歯の状態を確認することができるので、将来起こり得る問題点に先手先手の治療が可能となるからです。
相談を受けられてみて、もし治療開始時期にはまだ早い場合には“少し待ってから治療を開始しましょう”ということになりますから、早めに行かないデメリットはないですよ。
さて、お話を治療に関する物に戻しますが、凸凹の量が大きい場合には、将来的には歯を抜く必要が生じる場合があります。その判断は大人の矯正治療(第2期治療)を開始する前くらいになるので、10歳前後で判断することになります。歯を抜くことに強い抵抗を感じられるのは当たり前のことです。しかしながら、例え歯を4本抜いてもお口の中の“総合点”では歯を抜かないで並べた場合を遙かに上回る場合があります。より美しく機能的な歯並びかみ合わせを達成しやすい、横顔で口元が突出した感じが見られる場合にはすっきりとひっこめることができるからです。
はるるんさんの娘さんの場合でも、おそらく第2期治療も必要だと思われます。抜歯になるかどうかはその前に再検査して判断ということになります。第2期治療は11歳頃から開始して2年程度みていただければ大丈夫です。治療後には最終的にかみ合わせが落ち着くのを待つ保定期間というのにはいります。(中学生いっぱい見て下されば十分です)

以上話がややこしくなりましたが、ご理解いただけましたでしょうか?不足点等がございましたら、遠慮無くご質問下さいね。

 追伸(重要):“上顎前歯が舌癖で前にせりだしている”ことのほうが、私個人としては気になります。舌癖の除去は幼少期からしっかりとトレーニングを行っていかないと治りませんし、“開咬”というとても治療が困難な不正咬合の原因になります。舌癖がありそうなら、(あるいは心配なら)すぐに専門医を受診して下さい!!

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