れいれいさん（兵庫県）の相談

カテゴリ：装置・治療法

投稿者れいれいさん　［8才男性その他］ 2009/03/06/ 13:40
カテゴリー小児矯正装置・治療法治療前

8歳の男の子の矯正治療についてご相談させてください。
永久歯のはえるスペースが足りないため、矯正治療を考えています。現在は、上下左右ともに1,2番と6番のみが永久歯です。
2件の歯科医で精密検査を受けて治療方針を聞きました。

・小児矯正歯科
　小児歯科一般の治療もされている医院では、急速拡大法により上顎を拡大し、その後下顎の拡大をしていく。

・矯正専門歯科
　上顎は、取り外し可能な装置により広げ、その後、下あごも同様に広げる。
　こちらでは急速拡大法についてお聞きしたところ、少なくとも4番の永久歯が生えてきていないと、根っこの短い乳歯を使って急速拡大を行うことができないとのことでした。

①両方の医院で拡大方法が違うのでどちらにしたほうがいいのか、判断できずにいます。
　急速拡大により、上顎の骨自体を広げたほうが、確実にスペースができるような気がするのですが、いかかがなのでしょうか。

②また、矯正治療はやはり矯正専門医のもとで行うほうが安心なのでしょうか。かかっている小児矯正歯科は、距離的にも通いやすく、先生とのコミュニケーションが非常にとりやすいのです。また、虫歯などもトータルでみてもらえるので安心な気がします。。
　矯正専門歯科は、私の主治医から紹介してもらいました。ちょっと遠いことを除けば、説明はわかりやすくていい感じでした。

医院選びについて、アドバイス、ご助言をいただけると幸いです。よろしくお願いします。

じゅん矯正歯科クリニック
（大阪府大阪市中央区）
2009年03月10日16時12分

れいれいさん

子供さんの歯ならびについて、２件の歯科医院で拡大装置を用いての治療を勧められたとのことですね。
お子さんの歯の大きさとアゴの骨の大きさのアンバランスがどの程度か分からないのでお答えするのに迷うところですが、私の意見をもってお答えさせていただきます。

①拡大装置について
れいれいさんが推測される通り、急速拡大装置は上顎の口蓋縫合（骨と骨の継ぎ目）を広げることで、骨自体の幅を拡大します。
それに対し取り外しの拡大装置は緩徐拡大装置と言われ、主に歯を動かすことで歯列の幅を広げるものです。
両者は同じ拡大装置ですが、目的が異なるので（骨を動かすのか、歯を動かすのか）、両先生がどういう意図で装置を使用しようとしていらっしゃるか、お聞きになった方がいいかもしれませんね。

上顎歯列の拡大が必要となるのは、下顎歯列に比べて上顎歯列の幅が狭い場合です。
通常、上の歯は下の歯の頬側（外側）に位置していますが、上顎歯列の幅が狭い場合、臼歯部のかみ合わせが反対になります。このような場合はこれから起こる顎の成長に悪影響を及ぼす恐れがありますから、上顎歯列を何らかの装置を用いて拡大して問題を取り除く必要があるでしょう。
歯がならぶスペースが足りないから、という理由だけで上顎の歯列または骨を拡大すると、下顎とバランスがとれなくなり、理想的なかみ合わせを構築できなくなる恐れがあります。なぜなら下顎の歯列の幅を拡大することには限界があり、無理に行うと後戻りの原因になるとも言われているからです。
矯正治療では、今の歯ならびをきれいに整えることももちろん大事ですが、それ以上に永久歯がすべて生えそろった後、きれいな歯ならびをずっと維持して使ってもらうことの方がもっと大事です。
拡大治療を行った後、どのように治療が進んでいくのか、また安定性についても両先生に詳しく説明してもらうことをお勧めします。

②矯正治療は特有の知識や経験が必要なので、矯正を専門とする先生に診てもらうことをお勧めします。一般歯科や小児歯科でも、矯正専門の先生がいらっしゃる場合もありますから、医院に問い合わせてください。
次に医院選び、ドクター選びの基準ですが、矯正治療は長期にわたることがほとんどなので、患者さんとの相性や医院の利便性を考慮することはもちろん、先生自身が患者さんの歯ならびやかみ合わせに対する最終的なゴールを持って治療に取り組んでくれるかどうかがポイントになると思います。
今すべきことと、特に今しなくてもよいことをきちんと区別して、最終ゴールまでの治療計画を立ててくれる先生に診てもらうことをお勧めします。

以上の内容で答えになっているでしょうか？お役に立てれば幸いです。