やまさんの相談
カテゴリ：その他
上顎前突の場合、抜歯矯正でも、外科矯正でも、矯正後の仕上がりにほとんど差はないと、
カウンセリングで言われたのですが、
本当なのでしょうか?
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- まぶち歯科医院
- （ 京都府 京都市伏見区 ）
- 2022-07-19 14:10:00
やまさん、はじめまして。実際の口腔内状況は知り得ませんが、仮に顎変形症の診断の元でお口元の改善を希望されていて、将来、咬合よりも外見を早くに治したいと言う考えであれば、サージェリーファーストの適応となります。治療は自費となります。ただし、術前矯正を行ってから手術をして更に咬合が安定する様に術後矯正を行う外科矯正治療もあります。（保険適用）
通常の上顎前突症の場合は、外科治療までは望まれず咬合が安定しやすい様に、抜歯矯正を望まれる事が多いですので、ご自身の症状に合わせてご検討されて下さい。
通常の上顎前突症の場合は、外科治療までは望まれず咬合が安定しやすい様に、抜歯矯正を望まれる事が多いですので、ご自身の症状に合わせてご検討されて下さい。
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- マロニエ矯正歯科クリニック
- （ 埼玉県 草加市 ）
- 2022-07-19 19:30:00
初めまして、マロニエ矯正歯科クリニックの栗田です。
ご質問にお答えいたします。
上顎骨を後方移動させる手術なのか、下顎骨を前方移動する手術なのかにもよりますが、
たしかに上顎前突の手術は変化量は大きくはありません。
矯正後の咬み合わせに関しては、適切に行えば全く差はありません。
矯正後の顔立ちに関しては、ほとんど差はない、というほど差が無いわけではありませんが、
その少ない差のために手術までするのか、というのがポイントだと思います。
少しでも顔を変えたい、ということであれば、手術する意味合いはあると思います。
手術を希望しているということは、質問者様は下顎後退なのではないでしょうか。
下顎骨を前方移動する手術を行うことになりますが、いくつかの理由から移動量に限界があります。
結果として、せっかく手術したのにあんまり下顎が前に出なかったとなりかねないので、慎重になるべきです。
まず、下顎骨を前に出すのは一般的には下顎枝矢状分割法という手術法になります。
関節部分の下顎枝と、歯がある下顎骨体部を分離し、骨体部を前方に移動させて固定します。
この下顎骨体部を前方に移動させるときに、大量に移動させることが出来ません。
下顎骨を前に出すと、骨とともに筋肉も一緒に前方に移動します。
実際に顎をしゃくれさせてみるとわかると思いますが、筋肉にテンションがかかります。
筋肉が伸ばされた状態になり、伸びた筋肉は元に戻ろうとします。
下顎前突で下顎を後退させたときはテンションがかかりませんが、下顎前方移動時は引っ張られます。
ゆえに、下顎骨の位置がまた後方に戻ろうとするため、後戻りを起こしやすいです。
後戻りを防止するために手術後に顎間ゴムを併用しますが、�教薐楷屮乾爐漏椣未里困譴�生じやすく、
完全に後戻りを防止しにくいところがあります。治療完了後に思ったよりも下顎が出ていないことがあります。
また、テンションがかかった下顎は後方移動しようとしますが、その時に顎関節に力がかかります。
頭蓋骨の関節窩という部分に、下顎の下顎頭という部分が圧迫され、顎関節にダメージが生じます。
顎関節に負担を与えないように、下顎骨はそこまで大げさに前方移動が出来ません。
前後のずれが著しい場合は、下顎の前方移動量を減らすために、上顎骨を後退させる手術を併用することもあります。
上記の理由から、下顎を前方移動させる手術は、あまり移動量が大きくありません。
顔を変えたくて手術を希望する方が多いので、オトガイ形成術を併用することが多いです。
下顎の先端をオトガイと言いますが、そのオトガイを前方移動させます。
咬み合わせには全く影響せず、筋肉や顎関節への影響もありません。
下顎枝矢状分割法単独であまり下顎が前に出ない場合は、オトガイ形成術を追加することで顔を変えます。
オトガイ形成術も含めて考えれば、矯正治療単独と比較して、ある程度顔立ちを変えることが可能です。
大学病院に勤務していたころは、同様のケースの方には必ずオトガイ形成術についての説明をしていました。
では、手術をしないで矯正治療単独で治療した場合はどうなるかというと、
ケースによっては下顎が前に出ることもあります。ケースによるので変わらない可能性もあります。
出っ歯で口が閉じにくい場合、頑張って力まないと口を閉じることが出来ず、
無理に閉じることで顎先のオトガイ部にシワが寄ったりしませんか？
力んで閉じることでオトガイ筋が緊張し、顎先部分がつぶれることで顎が無くなります。
抜歯矯正で出っ歯が改善すると、口が閉じやすくなり、オトガイ筋の緊張が解消されます。
潰れていた顎が本来の形に戻るので、結果として顎が出た（復活した）ように見えます。
歯が引っ込むと唇が引っ込むので、相対的に下顎の先端が出たようにも見えます。
オトガイ筋の緊張がある人は、矯正後に顎が少し出ますし、ない人は出ません。
抜歯矯正単独でも多少は顎が前に出るかもしれませんが、思ったよりも出なかった場合、
前述のオトガイ形成術を行えば下顎の先端を出すことが可能になります。
健康に関係ないので、いわば美容整形と同じことをすることになります。
顎全体の手術をするほどではないけれど、少しでも顎を出したいと希望するのであれば、
形成外科にて、オトガイ形成術、プロテーゼ、ヒアルロン酸などを検討ください。
ちなみに、下顎枝矢状分割術などの顎全体の手術を伴う外科的矯正治療は保険適応となりますが、
保険矯正をやっている人のオトガイ形成術は保険適応となります。自費矯正であれば自費です。
下顎後退前提の説明をしましたが、上顎前突の上顎後退手術に関しても、変化は少ないです。
抜歯矯正単独でも、歯の後退とともに歯茎もある程度後退してくれます。
明らかに上顎骨が前に飛び出して歯茎がかなり目立つ場合であり、それを治したいと希望しなければ、
上顎後退手術をする必要はないでしょう。気道も狭くなるので、必要なければあまりやらない手術です。
上顎前突の方にあまり手術が勧められないのは、患者さんの満足度が低いからです。
下顎前突の方の下顎後退手術は、劇的に顔が変わり、どの患者さんも大変満足されます。
上顎前突の方は、術前術後の変化を見ても、そこまで劇的に変わった感じはしません。
少し顎をしゃくれさせた自分の顔を見てみてください。そこまで顔は変わってないですよね？
骨を切って動かす手術が楽なはずはありません。術後はかなり大変です。
まともに食事もとれませんし、顔もパンパンに腫れますし、知覚麻痺のリスクもあります。
コンプレックスが強く、大変な思いをしてでも顔を変えたいと熱望する人が外科矯正を選択します。
せっかく手術したのに思ったよりも顔が変わらなかったなとならないように、よく検討しましょう。
相談に行った矯正歯科が、外科矯正の保険申請を出していない矯正歯科であれば、
そもそも外科矯正の選択肢はありませんから、自費矯正を勧められるでしょう。
外科矯正についての細かい説明を受けたいとしたら、外科矯正をやっている矯正歯科に行きましょう。
大学病院であれば、もちろん外科矯正もやっていますし、口腔外科も併設されています。
外科矯正か、矯正単独か、というのは大きな判断ですので、一度相談に行ってもいいかもしれません。
以上を、質問の回答といたします。よろしくお願いいたします。
ご質問にお答えいたします。
上顎骨を後方移動させる手術なのか、下顎骨を前方移動する手術なのかにもよりますが、
たしかに上顎前突の手術は変化量は大きくはありません。
矯正後の咬み合わせに関しては、適切に行えば全く差はありません。
矯正後の顔立ちに関しては、ほとんど差はない、というほど差が無いわけではありませんが、
その少ない差のために手術までするのか、というのがポイントだと思います。
少しでも顔を変えたい、ということであれば、手術する意味合いはあると思います。
手術を希望しているということは、質問者様は下顎後退なのではないでしょうか。
下顎骨を前方移動する手術を行うことになりますが、いくつかの理由から移動量に限界があります。
結果として、せっかく手術したのにあんまり下顎が前に出なかったとなりかねないので、慎重になるべきです。
まず、下顎骨を前に出すのは一般的には下顎枝矢状分割法という手術法になります。
関節部分の下顎枝と、歯がある下顎骨体部を分離し、骨体部を前方に移動させて固定します。
この下顎骨体部を前方に移動させるときに、大量に移動させることが出来ません。
下顎骨を前に出すと、骨とともに筋肉も一緒に前方に移動します。
実際に顎をしゃくれさせてみるとわかると思いますが、筋肉にテンションがかかります。
筋肉が伸ばされた状態になり、伸びた筋肉は元に戻ろうとします。
下顎前突で下顎を後退させたときはテンションがかかりませんが、下顎前方移動時は引っ張られます。
ゆえに、下顎骨の位置がまた後方に戻ろうとするため、後戻りを起こしやすいです。
後戻りを防止するために手術後に顎間ゴムを併用しますが、�教薐楷屮乾爐漏椣未里困譴�生じやすく、
完全に後戻りを防止しにくいところがあります。治療完了後に思ったよりも下顎が出ていないことがあります。
また、テンションがかかった下顎は後方移動しようとしますが、その時に顎関節に力がかかります。
頭蓋骨の関節窩という部分に、下顎の下顎頭という部分が圧迫され、顎関節にダメージが生じます。
顎関節に負担を与えないように、下顎骨はそこまで大げさに前方移動が出来ません。
前後のずれが著しい場合は、下顎の前方移動量を減らすために、上顎骨を後退させる手術を併用することもあります。
上記の理由から、下顎を前方移動させる手術は、あまり移動量が大きくありません。
顔を変えたくて手術を希望する方が多いので、オトガイ形成術を併用することが多いです。
下顎の先端をオトガイと言いますが、そのオトガイを前方移動させます。
咬み合わせには全く影響せず、筋肉や顎関節への影響もありません。
下顎枝矢状分割法単独であまり下顎が前に出ない場合は、オトガイ形成術を追加することで顔を変えます。
オトガイ形成術も含めて考えれば、矯正治療単独と比較して、ある程度顔立ちを変えることが可能です。
大学病院に勤務していたころは、同様のケースの方には必ずオトガイ形成術についての説明をしていました。
では、手術をしないで矯正治療単独で治療した場合はどうなるかというと、
ケースによっては下顎が前に出ることもあります。ケースによるので変わらない可能性もあります。
出っ歯で口が閉じにくい場合、頑張って力まないと口を閉じることが出来ず、
無理に閉じることで顎先のオトガイ部にシワが寄ったりしませんか？
力んで閉じることでオトガイ筋が緊張し、顎先部分がつぶれることで顎が無くなります。
抜歯矯正で出っ歯が改善すると、口が閉じやすくなり、オトガイ筋の緊張が解消されます。
潰れていた顎が本来の形に戻るので、結果として顎が出た（復活した）ように見えます。
歯が引っ込むと唇が引っ込むので、相対的に下顎の先端が出たようにも見えます。
オトガイ筋の緊張がある人は、矯正後に顎が少し出ますし、ない人は出ません。
抜歯矯正単独でも多少は顎が前に出るかもしれませんが、思ったよりも出なかった場合、
前述のオトガイ形成術を行えば下顎の先端を出すことが可能になります。
健康に関係ないので、いわば美容整形と同じことをすることになります。
顎全体の手術をするほどではないけれど、少しでも顎を出したいと希望するのであれば、
形成外科にて、オトガイ形成術、プロテーゼ、ヒアルロン酸などを検討ください。
ちなみに、下顎枝矢状分割術などの顎全体の手術を伴う外科的矯正治療は保険適応となりますが、
保険矯正をやっている人のオトガイ形成術は保険適応となります。自費矯正であれば自費です。
下顎後退前提の説明をしましたが、上顎前突の上顎後退手術に関しても、変化は少ないです。
抜歯矯正単独でも、歯の後退とともに歯茎もある程度後退してくれます。
明らかに上顎骨が前に飛び出して歯茎がかなり目立つ場合であり、それを治したいと希望しなければ、
上顎後退手術をする必要はないでしょう。気道も狭くなるので、必要なければあまりやらない手術です。
上顎前突の方にあまり手術が勧められないのは、患者さんの満足度が低いからです。
下顎前突の方の下顎後退手術は、劇的に顔が変わり、どの患者さんも大変満足されます。
上顎前突の方は、術前術後の変化を見ても、そこまで劇的に変わった感じはしません。
少し顎をしゃくれさせた自分の顔を見てみてください。そこまで顔は変わってないですよね？
骨を切って動かす手術が楽なはずはありません。術後はかなり大変です。
まともに食事もとれませんし、顔もパンパンに腫れますし、知覚麻痺のリスクもあります。
コンプレックスが強く、大変な思いをしてでも顔を変えたいと熱望する人が外科矯正を選択します。
せっかく手術したのに思ったよりも顔が変わらなかったなとならないように、よく検討しましょう。
相談に行った矯正歯科が、外科矯正の保険申請を出していない矯正歯科であれば、
そもそも外科矯正の選択肢はありませんから、自費矯正を勧められるでしょう。
外科矯正についての細かい説明を受けたいとしたら、外科矯正をやっている矯正歯科に行きましょう。
大学病院であれば、もちろん外科矯正もやっていますし、口腔外科も併設されています。
外科矯正か、矯正単独か、というのは大きな判断ですので、一度相談に行ってもいいかもしれません。
以上を、質問の回答といたします。よろしくお願いいたします。
