ちさとさんの相談

カテゴリ:その他

アンカースクリューとゴムかけの違い

  • 投稿者 ちさと さん [25才 女性 会社員] 2020/12/16/ 21:35
  • カテゴリー 成人矯正 その他 治療中
  • お悩みの歯 上あご右1番 上あご右2番 上あご右3番 上あご左1番 上あご左2番 上あご左3番

5月から抜歯矯正をはじめました。
下の歯の抜歯後は半分ほど埋まり、次回から上の3番目の歯を下げる作業に入るのですが、下げる方法としてゴムかけ(調べたところ2級ゴムというものです)を行うと先生から聞きました。

私は口ゴボが悩みなため、前歯はできるだけ下げたいと考えています。
しかしネットで調べてみると、ゴムかけよりもアンカースクリューのほうが下げられる・アンカースクリューでないと歯茎ごと下げられないので、ゴムかけだと口ゴボは治らないというコメントや記事をよく見かけるためゴムかけでの治療を行うことに不安があります。

アンカースクリューとゴムかけによる前歯の下がり幅や横顔の違いがどのくらいあるのか教えていただきたいです。

読ませていただきました。

効果は同じです。違いはありません。

アンカースクリュウは骨の中に埋めたスクリュウ(木ネジのようなもの)から犬歯や前歯を牽引します。骨の中に埋め込まれたネジは移動しません。そこで歯が後ろに下がります。

2級ゴムも下顎歯列から上顎前歯を後方に移動させます。下顎歯列がアンカースクリュウの代わりになります。

アンカースクリュウはゴムをかける必要はありません。従って患者様がおこなう事はありません。しかし、外科的にスクリュウを埋め込まなければなりません。終了時も取り出します。またアンカースクリュウだけ特別に料金を設定している歯科医院があります。そういった場合は費用がかかります。

アンカースクリュウだから歯茎ごと移動するという事はありません。骨格に作用はまったくありません。アンカースクリュウに過剰な期待をよせている投稿も見ますが、そんな事はありません。骨の中に埋めて木ネジだと思ってください。

歯茎ごと移動させるというのは歯軸傾斜の事を言われていると思います。前歯がお辞儀したような内側に過剰に傾斜してしまう事を避ける必要があります。内側に傾斜すると歯茎が強調されたようになります。これはブラケットとほぼ同じ太さの長方形の断面を持つアーチワイヤーを入れて歯の傾斜をコントロールする必要があります。トルクと言います。この方法をエッジワイズ法と言います。有名なのはTweed法(ツィード)です。これを積極的おこなっている歯科医院をお勧めします。矯正技術としては大変難しいです。


治療が成功する事を祈っています。
アンカースクリューを使用すると、奥歯が手前に動くことなく前歯が奥に下がるので、歯を抜いた隙間を口元を下げるために全て使えます。
ゴムかけの場合、少しですが奥歯は手前に来てしまうため、前歯の移動量は少なくなります。どんなに上手な先生でも奥歯の移動を0ミリにするためには、ゴムかけにプラスしてヘッドギアや追加の口腔内装置が必要になります。
また、ゴムかけをすると下の奥歯が手前に来ます。(2級ゴムの場合)
前歯の下がる量は下の前歯の位置にも左右されます。
下の奥歯が手前に来ると、下の前歯が下がらなくなるので、上の前歯も下げられなくなります。
2つの治療法の結果をシュミレートしてみましょう。
抜いた歯が8ミリの大きさで、歯並びにガタガタがなかったとします。
スクリューだと8ミリ前歯が下がるので、唇の変化はその60%が平均だとすると、4.8ミリ、約5ミリ口元が下がります。
ゴムかけだと6ミリ前歯が下がるので、3.6ミリ、約4ミリ口元が下がります。
この1ミリ(正確には1.2ミリ)をどう捉えるかによって、悩みの解決方法が変わるのかもしれません。

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