miさんの相談
カテゴリ:装置・治療法
矯正を始めて約一年です。
上側だけ2本抜歯済みです。
現状、両側1本ずつだけ後ろに動いて、前歯4本の隣がぽっかり穴の空いた状態になっています。
この状態がもう5ヶ月ほど続いて、その間いつ前歯を後ろに下がるのかと聞いても、下の歯を削って細くしてもっと下げてからと言われて上の歯は処置なしです。
ちなみに下の歯もまだ削っていません。
素人考えとしては、上の歯を今から動かしてもせいぜい1ヶ月に1mm程度の動きだろうし、今から上の歯も下げていってもいいのでは?と思っていますし言いましたが下の歯をととのえてからの一点張りです。
この治療方針は一般的なのでしょうか?だとしたら理由はなんでしょうか?よろしくお願いします。
※一部内容を修正・割愛しました(運営部)
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- 札幌MA矯正歯科
- ( 北海道 札幌市 )
- 2025-04-25 01:49:00
ご相談いただきありがとうございます。
現在通院中の先生の治療方針についてご不安を感じていらっしゃるご様子、よく伝わってきました。
まず、上顎の前歯を後ろに動かす際には、その反作用として奥歯が前にずれてしまう傾向があります。これを「アンカー・ロス(Anchorage loss)」と呼びます。この反作用をどこまで許容できるかによって、前歯の動かし方が変わってきます。
たとえば、
反作用をあまり許容できない場合は、前歯4本と犬歯を分けて段階的に動かす、あるいは下の歯が整ってから動かす方法を選ぶことがあります。
反作用がある程度許容できる場合は、前歯6本を一括で動かす方法を選ぶこともあります。
ご相談のケースでは、「下の歯を整えてから」と言われているとのことですので、これはアンカー・ロスを最小限に抑えるために、下の歯がある程度整うのを待っている可能性が考えられます。
また、下の歯を削るタイミングについてですが、これは「IPR(歯と歯の間を削ってスペースを作る処置)」のことと思われます。一般的に、歯列にでこぼこやねじれが残っている状態で削ると精度が出にくいため、ある程度歯並びが整ってから行う方が望ましいとされています。そのため、下の歯のIPRが行われていないのも計画的な判断かもしれません。
現在の治療方針が間違っているということではなく、治療の優先順位やゴールの考え方の違いによって方針が分かれる部分ですので、気になる点があれば、担当医に「なぜこの順番なのか」「この方法にすることでどんなメリットがあるのか」を率直にお尋ねになってもよいと思います。
現在通院中の先生の治療方針についてご不安を感じていらっしゃるご様子、よく伝わってきました。
まず、上顎の前歯を後ろに動かす際には、その反作用として奥歯が前にずれてしまう傾向があります。これを「アンカー・ロス(Anchorage loss)」と呼びます。この反作用をどこまで許容できるかによって、前歯の動かし方が変わってきます。
たとえば、
反作用をあまり許容できない場合は、前歯4本と犬歯を分けて段階的に動かす、あるいは下の歯が整ってから動かす方法を選ぶことがあります。
反作用がある程度許容できる場合は、前歯6本を一括で動かす方法を選ぶこともあります。
ご相談のケースでは、「下の歯を整えてから」と言われているとのことですので、これはアンカー・ロスを最小限に抑えるために、下の歯がある程度整うのを待っている可能性が考えられます。
また、下の歯を削るタイミングについてですが、これは「IPR(歯と歯の間を削ってスペースを作る処置)」のことと思われます。一般的に、歯列にでこぼこやねじれが残っている状態で削ると精度が出にくいため、ある程度歯並びが整ってから行う方が望ましいとされています。そのため、下の歯のIPRが行われていないのも計画的な判断かもしれません。
現在の治療方針が間違っているということではなく、治療の優先順位やゴールの考え方の違いによって方針が分かれる部分ですので、気になる点があれば、担当医に「なぜこの順番なのか」「この方法にすることでどんなメリットがあるのか」を率直にお尋ねになってもよいと思います。