るみさん(三重県)の相談

カテゴリ:後戻り

矯正をしたいのですが両親が反対しています。
理由は、矯正をしても元に戻ったり、以前よりもガタガタになると
知り合いから聞いたからです。

装置を付けている間は揃っていても外してからガタガタになってしまうという事はあるのでしょうか?
確か、装置を外してからはリテーナーというものを装着しますよね。
それでも後戻りすることはあるのでしょうか。
宜しくお願いいたします。

るみ様、はじめまして。
名張市すずらん台歯科医院 長井と申します。

るみ様ご本人様が歯列矯正治療をご希望されていらっしゃるけれども、ご両親様が矯正に反対していらっしゃって、その理由として治療後の「後戻り」についてご心配されている、ということですね。

後戻りは歯列矯正にはいわばつき物でもあり、治療を受けられる皆さんがご心配されることでもありますので、私なりの考えを述べさせていただきます。

 後戻りは矯正治療を行い、装置を外した後何もしないで放置した場合、後戻りが起こる可能性は十分あります。
矯正治療の目的が「見た目」の改善であるとするならばですが、見た目の美しさを手に入れるために歯を不自然に動かすわけですから、
動かした後リテーナー等で何らかの対策をしない限り、その不自然に移動させられた歯が元に戻ろうとするのは、ある意味自然現象ともいえるのではないでしょうか?

その後戻りを確実に防ぐとなりますと、どのような矯正治療方法で
あっても方法は唯一つしかなく、それは保定装置(リテーナーや
マウスピース、それに固定式の装置などいくつかあります)を一生
装着していること(永久保定)です(アメリカの有名な矯正医Littleの言)。

 参考までに、私どもの行っているマウスピース矯正におけるケースを見ている限りでは、保定用マウスピースを着けていらっしゃる方については今のところ後戻りはありません。

また他の医院さんでの治療ケースや、過去の研究論文を見た限りですが、実際には後戻りは全ての方に起こるものではありませんし、たとえ本人さんが保定装置を付けていらっしゃらなくて戻ったとしてもある程度のところ(本人さんにはわからない程度のものも含めて)でストップしてくれるケースも多く見られるということです。

要は後戻りは、保定装置を一定時間(治療を受けた歯科医師の指示に基づきますが、装置を外した直後から付けることが重要です)、
かつ一定期間装着することで、防ぐことが十分可能です。

もしご心配でしたら一生お付けいただく(永久保定)のが望ましいと言えるでしょう。

ただその場合保定装置の劣化がありますので定期的に作り変え、あるいは付け替えが必要になることは、頭に入れておかれたほうがよろしいでしょう。

るみ様のお口の中や歯列の状態等を見させていただいていないので、そうした点につきましては具体的なお答えができないのが申し訳ないのですが、それでも、歯列矯正は見た目の改善と、それによりクオリティ・オブ・ライフがより良いものにできるという素晴らしい利点がございますので、
よくお考えいただいて、またご両親様ともよくお話された上で、お決めいただくとよろしいのではないかと存じます。

ご参考になりましたでしょうか?

相談を投稿する