矯正治療中のトラブル対処法 2
(ヘッドギア、リンガルアーチ、リテーナー)

矯正治療中に困ったことがあったら…

■ 治療中に起こりやすいトラブルや装置破損の防止・解決方法

矯正治療は、治療をする側(矯正歯科医)だけが治していくものではなく、患者様にも協力してもらって、治していく部分がたくさんあります。治療への患者様の協力の度合いによって、治療が成功するかどうかも決まるほどです。ここでは、矯正治療中に装置を使っていただくにあたって、どういったトラブルがあって、どう対処すればいいかをご説明しています。

▼ 知りたい装置をチェック!

・ヘッドギア
・リンガルアーチ
・リテーナー
・矯正装置 (矯正治療中のトラブル対処法 1へ)

ヘッドギアの場合

ヘッドギアは、顎を固定源として、ゴムの力で上顎の奥歯(第一大臼歯)を後ろへひっぱる装置です。短い時間でも毎日続けて使うことが大切です。一生懸命使えば、それだけしっかり歯が動きます。矯正治療期間に、日ごろから気をつけていただきたいことと、万が一ヘッドギアにトラブルが起きたときの対処法をご紹介します。

ヘッドギア装着ヘッドギア装着時のお口の中

1. 日ごろから気をつけていただきたいこと (ヘッドギア装着の注意)

  • ゴムは両方一緒に交換
    ゴムは1週間に一度、両方いっしょに取り替えてください。片方だけなくしたり、切れたりした場合も、両方いっしょに新しいゴムに替えてください。
  • 装着時間を守りましょう
    ヘッドギアは、指示された時間(夜寝ているときも)使ってください。もし使う時間が足りない場合は、お休みの日にたくさん使って、足りない時間をおぎなうようにしてください。
  • フェースボーのゴムかけにはチューブをしっかり確認
    「フェースボー」にゴムをかけるときは、「フェイスボー」がチューブに入っていることを調べてください。きちんとチューブに入っていないまま、ゴムをかけると危ないです。
  • ヘッドギアを装着している時は静かにしていましょう
    ヘッドギアをかけたまま、スポーツをしたり、ふざけたりしないでください。特に「フェイスボー」をひっぱるようなことは絶対にしないでください。万が一、顔や目にあたると、とても危ないです。
  • 食事や歯磨きのときは外しましょう
    食事や歯磨きのときは、ヘッドギアをはずしてください。歯磨きのときに、「フェイスボー」も水で洗っておきましょう。
  • 担当の歯科医院に行く時は忘れずに持っていきましょう
    ヘッドギアは、毎回調節しますので、治療の際に忘れずにもってきてください。

2. ヘッドギアのトラブル対処法

■ヘッドギアを使いはじめてから数日痛い

ヘッドギアを使いはじめてから2、3日は、痛みが出る場合があります。奥歯が動きはじめるための正常な反応ですので、心配しないでヘッドギアを使ってください。痛みは歯が動きはじめると、だんだんやわらいでいきます。どうしても、痛みが我慢できないときは連絡をしてください。

■バンドやチューブが壊れた

口のなかのバンドやチューブが壊れたときは、ヘッドギアを使うのをやめて、すぐに連絡してください。

リンガルアーチの場合

どうしよう!抜歯をする・可能性があるといわれてしまった!

リンガルアーチは歯の裏側につける装置です。奥歯にセメントで接着してありますので、自分でとりはずしができません。

1.日ごろから気をつけていただきたいこと (リンガルアーチ装着時の注意)

  • あまり触れないようにしましょう
    舌や指でさわったりすると、装置が壊れる原因になりますので、注意しましょう。
  • 装置につきやすいガムやキャラメルは控えましょう
    ほとんど何を食べてもかまいませんが、固いものや、くっつきやすいものは、装置が壊れる原因になります。固い食べ物は、あらかじめ小さく切ってから食べるようにしましょう。また、くっつきやすいガム、キャラメル、もちなどは食べないようにしてください。
  • 清潔にしましょう
    装置が入ることにより、歯と歯茎のきわが不潔になりやすくなります。不潔な状態が続くと、虫歯や歯茎の病気の原因になってしまいます。歯磨きの前にはしっかりうがいをしてください。また汚れは、指やツメで無理矢理とるのではなく、歯ブラシでとりましょう。歯磨きのときは、歯と歯茎のきわ、特にバンドとワイヤーのまわりに意識して毛先をあてましょう。

2. リンガルアーチのトラブル対処法

■ワイヤーが曲がった、装置が外れた

ワイヤーが曲がったり、装置がはずれたりしたときなど、なにか変わったことがありましたら、早めに連絡をしてください。

リテーナーの場合

リテーナーは、ブラケットの治療後に、歯のまわりの骨や、顎の運動が安定するまで、改善された状態を保つための装置で、主に、プレートタイプリテーナー、FSWの2タイプがあります。プレートタイプリテーナーはとりはずし可能ですが、FSWは、歯の裏側に固定する装置のため、患者様がとりはずことはできません。

プレートタイプリテーナー (可撤式)FSW (固定式)

1. 日ごろから気をつけていただきたいこと(リテーナー装着時の注意)

  • 毎日装着しましょう
    リテーナーを使わないで放っておくと、治療前の状態に後戻りして、再治療になることもあります。特に、取り外しのできるタイプのリテーナーの場合は、必ず毎日、担当医に指示された装着時間を守って装着しましょう。
  • リテーナーは専用のケースに入れましょう
  • はずしているときは「リテーナーケース」に入れて保管しましょう。出しっぱなしにしていると、壊れたり、なくしたりしてしまう原因になります。ケースはいつも、持ち歩きましょう。
  • 食事のときは外しましょう
    取り外しのできるタイプのリテーナーは、お食事や歯磨きのときは、はずしてください。つけたままお食事をすると、リテーナーが壊れてしまいます。
  • 清潔にしましょう
    歯磨きをするときに、はずしたリテーナーも水で洗いながら、歯ブラシで磨いておきましょう。
  • しっかり装着しましょう
    歯や歯肉に密着させた状態で使いましょう。浮いたままだと、後戻りすることがあります。
  • ワイヤーなどを自分で曲げたりしないでください
    装着したときの違和感などを感じても自分で曲げたり、形を変えようとしないでください。気づいたことがあったときは、担当医に相談しましょう。
  • 激しい運動のときは外しましょう
    水泳やマラソンなど、激しい運動をするときは外して、なくさないようにケースに入れて保管してください。
  • 犬などのペットにかじられないように気をつけましょう
    室内に犬やウサギなどのペットを飼っていらっしゃる方は、ペットにかじられないように注意して、いつも安全な場所に保管しましょう。
  • 担当の歯科医院に行く時は忘れずに持っていきましょう
    リテーナーは診療日にチェックしますので、忘れずにもってきてください。

2. リテーナーのトラブル対処法

■リテーナーの汚れがひどい

ブラシで磨いても、汚れがひどくて落ちにくいときは、市販の入れ歯洗浄剤を使ってもかまいません。

■リテーナーが壊れた

リテーナーが壊れたり、はずれやすかったり、「おかしいな?」と思ったときは、すぐに電話で連絡してください。

星 隆夫
資料提供
星歯科矯正
院長:星 隆夫

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