ぱらりさんの相談

カテゴリ:装置、治療法

矯正の後戻りについて

術後矯正中なのですが、奥歯の手前(唇)側2本程は噛むと上下の歯が当たる感覚もあるのですが、奥2本は全く触れあう感覚もなく、実際全くかみ合っていないそうです。現在、ゴム掛けをして調整しています。
不安に思っている事なのですが、ゴム掛けをしている間はその手前側の奥歯が左右とも当たるのですが、ゴムを外し食事をしている30分ほどの間に噛み合わせがずれてしまうのです。食事が終わる頃には右側の奥歯が先にあたり、左側は相当強く歯を食いしばらないと当たらないようになってしまいます。奥歯の奥側の2本は、相変わらず噛みあっている感覚がないままです。
また、口元が自然な、力が抜けた状態になると下の歯が手前に出ようとする感覚があって、その状態で上下の歯が当たるように噛み込むと上の前歯が前に押し出されるような感覚があります。上下の歯を当たらないように力を抜くと、少し顎が前に出る感じになります。
このままどれだけゴム掛けをして調整しても、装置を外したとたんに後戻りしてしまうのではないかと不安です。上下とも歯の隙間はもうほとんどなく、「削る必要があるかも・・・」と言われているため、なおさらそう思います。

もし、このままゴム掛けを続けたり、もしくは歯を削ったわずかな隙間を利用して調整したりで、結局後戻りの起きやすい仕上がりになってしまうなら、今からでもいいから歯を抜いた方がいいのでは…と思うのですが、そんなことを今さら言っても怒られそうで言い出せずにいます。

また、健康な歯を残したくて矯正していますが、すべての歯を少しずつ削るのなら、1本を抜歯した方が…とも思いますが、実際歯を削る処置と言うのは一般的なのでしょうか?抜歯とはどのような違いがあるのですか?虫歯や知覚過敏になりやすくならないか…、歯の調整や移動に対して効果が薄いのではないか…色々と考えていますが、主治医が非抜歯推奨のため、なかなか聞きづらいところがあります。(もちろん、いざ本当に削るとなったら説明を求めるつもりです)

 こんにちは。メールを拝見させていただきました。

 一つ質問なのですが、冒頭の術後矯正中とのことですが、外科的な手術を行ったということでしょうか?

 もしそうであれば顎を手術した後は、まだ修復した骨が幼弱なので顎の位置が動くのでゴムでしっかりと押さえておく必要があります。(その期間は顎の骨をつなぐ方法によって変わります。)

 しかし、一般の歯列矯正であれば、歯の移動の際にゴムを使うことは確かにありますが、外してすぐに噛まなくなっているのであれば、ゴムによって、一時的に顎の位置が変わり噛んでるようになっているのかもしれません。

 ただ、実際の口腔内の状態が文章からだけではイメージしづらいので正確なことが言えません。

 一般的に歯列矯正は治療開始の前に、精密検査を行っていくつか治療法が出てくると思います。咬合学的にも審美的にも歯周環境に関してもベストな案や、患者さんがどうしても抜きたくないとか、治療期間を優先したりとか、患者さんの審美観などにより様々な治療目標になっていきなす。また、その治療を選択することのメリット、デメリットなどを説明して、患者さんが最終的な治療結果を理解してから始めて治療開始です。

 私たち矯正医は治療開始前にどのような歯並びにさせるかが決まればそれに向けて歯を動かしていくだけです。ただ、歯が動きづらかったり色々なイレギュラーな問題により治療変更が起こることはありますので、先生とちゃんと話し合って自分がして欲しいいことをおっしゃっても言いと思いますよ。

 最後に、絶対に抜歯、とか絶対に非抜歯とは僕は無いと思います。
 また、ディスキングという歯のエナメル質の一部を削る方法は確かにありますし、私も行うことがあります。ただ片面で0.2mm以下にとどめていますので、象牙質が露出するほどは行わないと思いますので大丈夫だと思います。しかし、知覚過敏は出る人もいます。それはケースバイケースです。ただ一本の歯で0.4mmのスペースが出来ますのでどれだけ不足ているのかで何本削るか決まります。歯には限りがありますので、それで対応できなければ、やはり抜歯をお勧めします。

 個人的にはなるべく削りたくはありませんが、自分の医院では患者さんが抜歯を拒否する方に行っていることが多いように思えます。

 以上全ての悩みに回答できているかわかりませんが、参考になれば幸いです。

  • ぱらり(30歳 女性 会社員 )
  • 2017年07月04日09時57分
平山先生、ありがとうございます。
おっしゃる通りで外科手術を行いました。術後半年経っています。
もともと出っ歯で外科矯正を行ったのですが、術後は受け口の状態で上下の顎をワイヤーで固定されており、現在も前回書いたように、顎の力を抜くと下の歯が前の方に出ようとしてしまう状況です。
なので、顎が前に出過ぎたのでは?とか、顎の位置は正しいところへおさまったのだとしても、抜歯しなかったことにより歯の位置が前に出過ぎてしまっているのではと不安になっております。
主治医が非抜歯推奨で、私も非抜歯で主訴が改善されるならとお願いしましたが、このような状態になることがわかっていたら抜歯で構わなかったし、今からでも…と思っています。
通常、外科矯正後に抜歯をして矯正をやり直す(今も術後矯正中ですが・・・)ということについて、どのようなリスクが考えられるでしょうか?

 こんにちは。返信内容読ませていただきました。
「もともと出っ歯で外科矯正を行った」「術後は受け口の状態で上下の顎をワイヤーで固定されており」とのことでしたが、下顎を前方に出したのでしょうか?もしくは上下で手術されたのでしょうか?
 
 下顎を前方に移動させると開口筋によって後戻りすることがあります。私はそうしたことはありませんが、オーバーコレクション(後戻りを予測してオーバー目に前方に移動しておくこと)をしたのでしょうか・・・。
 
 しかし、術後6ヶ月とのことですが、さすがに化骨が進み骨の移動は無いと思われます。ですので、あとは歯牙の移動で修正するしかないと思われます。

 また、一般的に外科矯正であっても、一般矯正であっても骨に対する歯の植立方向なども考慮しますので、抜歯、非抜歯の症例はあります。それによってどのような上顎だけなのか、下顎だけなのか、もしくは上下なのかなど、外科手術の術式を選択します。 

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