矯正治療で歯が動くのはなぜ? | 歯が動く仕組み?「骨の代謝機能」について?

矯正治療によって、頑丈な歯が動くのはなぜでしょう?それは、身体が元々持っている「骨の代謝機能」を利用して歯を動かすから。骨が動く仕組みをイラスト付きでわかりやすく解説しています。矯正治療に興味のお持ちの方は、ぜひご覧ください。

公開日:2019/11/01  更新日:2024/02/21

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■目次

  1. 歯が動く仕組み~「骨の代謝機能」について~
  2. なぜ歯が動くのには時間がかかるの?
  3. 歯が動く仕組み
  4. 歯は歯根膜と歯槽骨(顎の骨)から支えられています。
  5. 矯正治療によって歯に弱い力を加えると、歯根膜が伸縮します。
  6. 歯根膜の繊維はある一定の幅を維持しようとします。
  7. 矯正治療は、このような骨の代謝機能を利用して歯を移動します。

歯が動く仕組み~「骨の代謝機能」について~

なぜ歯が動くのには時間がかかるの?

なぜ歯が動くのには時間がかかるの?

かたい物をかみ砕くことのできる頑丈な歯が、どうして矯正治療によって動くのでしょうか?
そして、なぜ長い時間がかかるのでしょうか?

それは、矯正治療によって身体が元々持っている『骨の代謝機能』を利用して歯を動かすからなのです。骨は、一定以上の圧力がかかると吸収という現象を起こして、骨を溶かして圧力を軽減しようとします。また、スペースの空いたところでは、骨が新しく作られてスペースを埋める働きを持っています。

骨の代謝機能を利用することで、歯は1ヶ月で約0.3ミリ移動することができます。
しかし、矯正治療を受ける患者さんの歯を見てみると、平均して4.0ミリの移動が必要です。4.0ミリを動かすのに1年以上かかるのです。時間はかかりますが、身体が元々持っている機能をうまく利用するので、歯に負担をかけずに治療をすることができます。

歯が動く仕組み

歯は歯根膜と歯槽骨(顎の骨)から支えられています。

歯は歯根膜と歯槽骨(顎の骨)から支えられています。

歯は歯根膜と歯槽骨(顎の骨)から支えられています。
歯根膜は、繊維で出来ていて、物を噛んだときの力を分散させるクッションの働きをしてします。
また、歯根膜には神経や血管が通っているので、歯根に栄養を供給したり、物を噛んだときの感触を脳へ伝える働きもしています。

矯正治療によって歯に弱い力を加えると、歯根膜が伸縮します。

矯正治療によって歯に弱い力を加えると、歯根膜が伸縮します。

歯根膜の繊維はある一定の幅を維持しようとします。

歯根膜の繊維はある一定の幅を維持しようとします。

そこで、矯正によって歯根膜が縮んだ部分では破骨細胞が周囲の骨を吸収していきます。
反対に、歯根膜が伸びた部分では、骨芽細胞が骨を増やして歯根膜の幅を一定に保ちます。

矯正治療は、このような骨の代謝機能を利用して歯を移動します。

矯正治療は、このような骨の代謝機能を利用して歯を移動します。

緩やかな力を加えることで骨の代謝を促すため、矯正には時間がかかるのです。
代謝機能により、歯は1ヶ月で0.3ミリ移動することができます。







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