小児矯正の歯科医院はどう選んだらいいの?矯正歯科医院の選び方

小児矯正の歯科医院はどう選んだらいいの?矯正歯科医院の選び方

お子さんの歯列矯正をご検討中の方、お子さんの矯正歯科選びにお困りの方に、小児矯正の歯医者さん選びについてご紹介します。一般歯科と矯正専門歯科医院の違いや、メリット・デメリット、転院など歯医者さん選びのポイントをまとめました。

監修医師

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。

目次

  1. 小児矯正(子どもの歯列矯正)歯科医院選びについて
  2. 小児矯正歯科医院の口コミを調べる
  3. 小児矯正をする時の歯科医院選びのポイント
  4. 歯科・矯正歯科医院と矯正専門歯科医院の違いとは?
  5. 【よくある質問】矯正治療中の引っ越しや転院はどうする?
  6. 小児矯正のまとめ

小児矯正(子どもの歯列矯正)歯科医院選びについて


「子どものうちに歯列矯正を受けてきれいな歯並びにしてあげたい」と考える保護者の方も多いのではないでしょうか。しかし、数ある歯科医院の中で、信頼できる歯科医師を探すのはとても大変ですよね。
何を基準に決めたら良いのか、どういった点を重視したらいいのかなど、小児矯正の歯科医院選びについて紹介します。

小児矯正歯科医院の口コミを調べる

評判の良い歯科医院は高額な費用をかけて目立つ宣伝や広告をしていなくても、口コミで評判が広まることも多いです。後悔しない歯科医院選びのためにも、多方面から情報を収集してみましょう。

保護者間の口コミや紹介

ご近所の方、保護者の間など、身近な方からの口コミや紹介が有効です。実際に患者さんとして通院されている方の話だと分かりやすいかもしれません。歯科医師の人柄や歯科医院の雰囲気、治療結果や満足度も事前に聞いておきましょう。
以前通っていた方からの紹介の場合は、歯科医師や歯科衛生士が当時とは変わっていたり、治療方針が変更されている場合がありますのでよく確認してみましょう。
紹介された歯科医院がお子さんやご家庭に合った歯科医院かどうかは口コミだけで判断せずに、実際にカウンセリング受けて医院との相性を確かめてみることが大切です。
   
インターネットの口コミサイト

インターネット上では様々なサイトで口コミが掲載されています。実際に歯科医院に通院した患者さんの感想や満足度、歯科医師の人柄やアクセスの良さなどの評価が掲載されています。ですが口コミは匿名で投稿できるためサイトによっては、本当に通院した人が口コミを投稿しているか、治療を受けているかどうかなどの信用性に欠ける場合があります。口コミ掲載基準の確認や口コミの内容をよく読んで、インターネット上の情報が正しいか、信用できるかを見極め、参考として取り入れると良いでしょう。
       
その他

上記の他、かかりつけの歯科医院で小児矯正治療を行っていない場合や、高度な技術が必要とされる矯正治療処置が必要な場合に、提携している矯正歯科医院を紹介してもらえることもあります。

小児矯正をする時の歯科医院選びのポイント


小児矯正歯科へお子さんと一緒にカウンセリングを受けに行くことが大切です。小児矯正治療は担当する歯科医師の経験や治療方針によって診断内容や治療計画が異なります。
複数の小児矯正歯科医院でカウンセリングと検査を受けて、お子さんも保護者の方も安心して矯正治療を受けることができる歯科医院を探しましょう。
カウンセリングを受ける時のポイントを紹介します。

子どもの矯正(小児矯正)の症例数は豊富か

カウンセリングの時に、小児矯正の症例数や実績をしっかり確認しましょう。矯正治療をメインに行っている歯科医院でも、子どもの矯正治療の症例数が豊富であるとは限りません。
また、大人の矯正治療をメインに行い、小児矯正はあまり行っていない可能性もあります。小児矯正の症例数が豊富であれば、歯科医師、歯科衛生士はお子さんの対応に慣れています。お子さんの気持ちを考え、お子さんと上手にコミュニケーションを取りながら治療を進めてくれる歯科医師が理想です。

メリット・デメリットをきちんと説明してくれるか

歯並びを整えて噛み合わせを正常にする事は、お子さんの将来の健康のために有益です。歯並びや口腔機能の改善などメリットが多い矯正治療ですが、一方で矯正装置の見た目や痛み、違和感から生じるストレスといったデメリットも存在します。矯正治療のメリットだけでなくデメリットについてもきちんと説明してくれる事や、お子さんにも分かるようにていねいに治療内容を説明してくれる事、患者さんの感じた疑問や不安に対して納得のいく説明をしてくれる事なども医院選びのポイントになります。
また、矯正治療は基本的には公的健康保険が適用されない自費(自由)診療です。そのため、治療費の高さもデメリットの一つであるといえます。トラブルを避ける意味でも、治療にかかる全ての費用を明示しているかも事前にチェックしてください。


矯正治療に必要な設備や機械は揃っているか

矯正歯科医師は顎の骨の成長・発育を熟知した上で精密検査を行い、治療計画を立てます。お子さんにとって最も効果的な矯正装置を選択するためには正確な検査結果が不可欠です。検査不足が原因で診断ミスや矯正治療の失敗にも繋がるため、事前の検査は正確に行わなければなりません。そのためには、矯正治療に必要な設備や機械が揃っていることが重要です。
基本的な検査内容としては以下の通りです。

・顔・口の中の写真撮影
・石こう模型による診査
・パノラマX線写真(お口全体のレントゲン)の撮影
・頭部X線規格写真(セファログラム)の撮影
・その他(身体の成長状態のチェック、顎関節の動き、お口周りの筋機能の検査、噛み合わせの検査など)

歯科医院によって設置されている機械や検査内容は異なります。
検査は多岐にわたるため使用する機械も多くなります。どの機械を使用して、どのような検査を行うのか分かりにくいと思いますので、詳細は歯科医師やスタッフに確認してみるといいかもしれません。

通院しやすい環境か

矯正治療中は約4週間(1ヶ月)に1度のペースで通院し、歯の動きに合わせて装置を調整します。しかし、矯正治療中には装置の破損や急な痛みなどのトラブルで、急遽受診が必要になる可能性が高いです。学校や自宅から通いやすい距離に歯科医院があれば急なトラブルにも対応してもらえるので、歯科医院を選ぶポイントとなるでしょう。

歯科・矯正歯科医院と矯正専門歯科医院の違いとは?

小児矯正を受けられる歯科医院は「歯科・矯正歯科」と「矯正専門歯科」の2つのタイプに分かれます。以下にてそれぞれの特徴について解説します

歯科・一般歯科とは

歯科・一般歯科とは、虫歯や歯周病などの一般的な歯科治療と矯正治療、小児歯科やインプラントなど、様々な治療を行っている歯科医院です。
小さな子どもからお年寄りまで幅広い年齢層に対応しています。

歯科・矯正歯科で治療を受けるメリット

・矯正治療中に並行して虫歯や歯周病治療ができる
・駅から近い、休日・夜間診療など立地や通院の条件が整っているところが多い
・矯正治療が終わった後も、かかりつけ医院として長く通院ができる

歯科・矯正歯科で治療を受けるデメリット

・矯正治療に特化していないため、担当歯科医師の矯正治療の実績が分かりにくい
・矯正歯科医師が非常勤の場合、予約が取りにくい
・矯正歯科医師が非常勤の場合、装置が外れた、痛みがあるなどの緊急時に対応してもらえない場合がある
・矯正担当医が急に変わる場合がある

矯正専門歯科医院とは

矯正専門歯科医院とは矯正治療を専門に行う歯科医院のことです。矯正治療の専門的な知識や技術を有した認定医、または専門医、指導医が所属している事が多いです。しかし、矯正治療を専門としているため、虫歯や歯周病などの一般歯科治療は行っていないことが多いようです。
認定医、専門医とは「歯科医師免許」を取得後、さらに学会や団体の「認定医」や「専門医」の審査・基準に合格した歯科医師のことで、より矯正治療に関する知識や技術の専門性が高い歯科医師です。
歯科医師の他に、歯科衛生士や受付スタッフも矯正治療の知識や経験が豊富である可能性が高い歯科医院です。

矯正歯科専門医について

矯正専門医院のメリット

・矯正治療に精通している認定医や専門医が在籍している可能性が高い
・矯正治療の症例数が多く技術力が高い
・装置の故障や急な痛みにも対応できる
・矯正治療に必要な設備が充実している

矯正専門医院のデメリット

・虫歯や歯周病など矯正治療以外の診療科目に対応していない
・矯正治療のための抜歯で他院に通院が必要な可能性がある
・歯科・一般歯科と比較して医院数が少ない

【よくある質問】矯正治療中の引っ越しや転院はどうする?

子どもの矯正治療は経過を観察しながら歯と顎を理想的な位置に誘導するため、治療期間が長くなる傾向があります。そのため、治療期間中に「引っ越しが決まった」という状況もあるでしょう。
転院が必要になった場合は出来るだけ早い段階で担当医に相談しましょう。引っ越し先で治療を継続できる歯科医院を紹介してくれるかもしれません。基本的に、多くの矯正患者さんは引越し先から通院されています。
また、矯正治療は自費(自由)診療のため、転院の際の返金内容が異なります。費用の一部が返金される場合や、未装着分の装置代のみ返金される場合、契約内容によっては返金されない場合もあります。
矯正治療は年単位の治療になるので、トラブルを避けるためにも、転勤や引っ越しの可能性がある方は、転院時の契約内容を確認しておきましょう。

小児矯正のまとめ

整った歯並び、噛み合わせは虫歯や歯周病のリスクを下げるだけでなく、噛む、飲み込む、発音するなどのお口の機能や、呼吸器などの健康面にもプラスに働くことが考えられます。費用面だけで矯正歯科を選ばず、担当歯科医師の人柄や経験、通院するためのアクセスの良さなども考慮して選ぶ必要があります。
歯科医師が異なれば、診断内容や治療方針も異なる場合がありますので、なるべく複数の矯正歯科でカウンセリングを受けてみましょう。その中でお子さんも保護者の方も、安心して長く通院できる矯正歯科医院を選択してくださいね。

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