小児矯正はいつからが良い?子供の矯正の開始時期を知ろう

子供の矯正(小児矯正)の開始時期は成長段階に合わせた2つのタイミングがあり、それぞれアプローチが異なります。ここでは子供の歯列矯正と2つのタイミングついて解説しています。成長期の発育を活かした治療ができるのは限られた期間だけ。子供の歯列矯正をご検討中の方に役立つ内容となっています。

目次

  1. 小児矯正はいつからが良い?子供の矯正の基礎知識
  2. 小児矯正(子供の矯正)のよくある質問 始めるベストな時期ってあるの?
  3. 小児矯正 第1期治療
  4. 小児矯正 第2期治療
  5. 小児矯正の治療時期 まとめ

小児矯正はいつからが良い?子供の矯正の基礎知識

歯磨きする子供

歯列矯正は大人になってからも可能ですが、顎の形を理想的なラインに整えられるのは成長期の限られた期間だけ。成長期の発育を活かした治療ができるので、歯を抜かずに身体への負担を最小限に抑えられます。お子さまの成長段階を2つのステージに分けた「第1期治療」と「第2期治療」について詳しく解説します。

小児矯正(子供の矯正)のよくある質問 始めるベストな時期ってあるの?


小児矯正 第1期治療

拡大床

第1期治療は、まだ乳歯が残っている3~10歳までのお子さんが対象です。第1期治療は「歯並びを整える治療」というよりも、顎のバランスを整える「土台作り」が中心。永久歯が理想的な位置に並び、正しい噛み合わせができるようにベースを整えていく治療です。舌の癖や指しゃぶりなど、顎の発育に悪影響を及ぼす習慣も正しながら健やかな成長を促していきます。成長期の発育を活かした治療なので成人矯正と比べて痛みが少なく、基本的に抜歯も行いません。

土台がきちんと整えば、結果的に正しい位置に永久歯が生えてきます。なお、第1期治療で永久歯がきれいに並べば治療終了。第2期治療が不要になることもあり、費用面も抑えられます。

【第1期治療の使用する装置は?】

歯並びや顎の状態によって使用する装置は異なりますが、第1期治療に使用する装置は取り外しができるタイプがメイン。ワイヤーとブラケットを使った一般的な矯正と装置の見た目が異なります。「拡大装置」と呼ばれる顎を広げる装置やマウスピース型の装置、下顎を抑えるヘッドギアなどがその一例です。「自宅にいる時だけ」「寝る時だけ」など、一日のうち数時間だけ使用するタイプもあります。

歯並びは大人になっても治療が可能です。ですが、歯を抜かず身体への負担を最小限に抑えながら理想的な骨格に整えられるのは成長期の限られた期間のみ。特に、上下の骨格のアンバランスが歯列不正の原因となっている「受け口」は、早めに顎骨の成長をコントロールする必要があります。状況によっては幼少期(3~4歳)からの治療が理想的なケースもあるため、遺伝的な要因をご心配な親御さんはできるだけ早めに歯医者さんで相談しましょう。骨格を整えられる期間は限られています。どうかお急ぎください!

小児矯正 第2期治療

矯正治療中の子供

第2期治療は永久歯が生え揃ってから行う治療のことで、11歳前後~成人が対象です。第1期治療が「土台を整える治療」なのに対し、第2期治療は歯並びの不具合を正す治療です。この頃には既に永久歯が生え揃い、顎の成長もある程度進んでいるため骨格の調整は難しくなります。ですから、歯並びや顎の状態によっては抜歯の可能性があることを覚えておいてください。また、歯並びの状態(骨格に問題はなく、歯並びを整えるだけの軽度なケース)によっては第1期治療を行わず、第2期治療のみを行うケースもあります。

第1期治療から第2期治療に移行するケースでは、第1期治療で骨格の問題点を改善しているため、第2期治療の期間が短くなるほか、抜歯や大掛かりな治療を回避できる可能性が高くなります。並びの状態にもよりますが、歯のねじれや隙間の調整など最終的な仕上げと噛み合わせの調整で治療が終了することも多いようです。

【第2期治療の使用する装置は?】

使用する器具は成人矯正とほとんど変わりありません。ブラケットを歯の表面に取り付けてワイヤーで歯を動かす「ブラケット矯正」が一般ですが、マウスピース矯正や裏側矯正など様々な装置から選択することができます。特に思春期の中高生は矯正装置の見た目に抵抗感を感じてしまうもの。透明で周囲から装置を付けていることが分りにくい「マウスピース矯正」が人気を集めています。

こちらのコラムをご覧になっている皆さんの中には「第1期治療のタイミングを逃してしまった!」とガッカリされている方もいらっしゃるかもしれません。ですが、18歳前後まで身体が成長していくように、顎の骨もまだまだ成長段階。顎の骨がガッチリ固まっている30代以降の大人よりも骨が柔らかいので、歯が動きやすいというメリットがあります。さらに、第2期治療が開始される11歳前後は、ある程度はお子さん自身が自立できる年齢です。お子さん自身が通院や歯磨きなどに積極的に参加することで、スムーズに治療を進められるのは第2治療期のメリットであるといえます。

小児矯正の治療時期 まとめ

お子さんの歯並びが気になる方、矯正治療を迷っている方は、一度歯医者さんへご相談ください。矯正治療が必要か否かを含め、お子さんのお口の状態を正確に知っておくことは大切なことです。

不正咬合の種類によって治療開始のタイミングは異なります。早めに受診ができれば、治療開始のタイミングを見逃すことなくベストタイミングで治療をスタートできるほか、舌の癖や呼吸の仕方、虫歯のチェック、さらには将来的にトラブルを抱えやすい先天性欠如(歯の数が少ない)の問題なども総合的に診てくれます。

お口は身体と深く関連しています。小さな頃から身体の不正を正し、きちんと機能するように改善することは未来の健康のためにも有効です。顎の形を理想的なラインに整えられるのは成長期の限られた期間だけ。お子さんの健やかな成長のためにも歯医者さんでカウンセリングを受けてみませんか。

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