口ゴボの矯正なのにアンカースクリューなし!?歯は下がるの?

公開日:2023/03/06

監修医師

歯科衛生士:中村 優佳

歯科衛生士:中村 優佳

国立大学歯学部卒業後、歯科衛生士として勤務。
同時取得した養護教諭免許も活かし、患者様の口腔内のケアを通して全身の健康をサポートさせていただいております。

〈取得資格〉
・歯科衛生士国家資格
・養護教諭一種免許状
・ホワイトニングコーディネーター
・日本歯周病学会認定歯科衛生士資格取得

〈所属学会〉
・特定非営利活動法人 日本歯周病学会
・一般社団法人 日本歯科審美学会

口ゴボの矯正なのにアンカースクリューなし!?歯は下がるの?

■目次

  1. アンカースクリューを使う目的
  2. ①歯並び全体を後ろに下げたい
  3. ②従来の矯正ではできない位置まで歯を後ろに下げたい
  4. ③ガミースマイルを治す(歯の圧下)
  5. ④治療期間を短くしたい
  6. 口ゴボの矯正にアンカースクリューは必須?
  7. どうしてもアンカースクリューを使いたい…!そんな時は?
  8. まとめ
  9. 記事監修

アンカースクリューを使う目的

口ゴボの治療に有効的だといわれる「アンカースクリュー」。

このアンカースクリューを使用する効果をご存知でしょうか?
なぜアンカースクリューが口ゴボに効果的だといわれるのか、どうしてアンカースクリューが必要だと思われるのかを確認していきましょう。

①歯並び全体を後ろに下げたい

アンカースクリューを骨に埋め込むことで、歯を動かすための支点を作ることができます。
アンカースクリューをお口の奥のほうに埋め込むことで、歯を後ろへ引っ張るための支点ができるということですね。

口ゴボは歯が前に出ていることが原因のケースもあり、アンカースクリューを使用して歯をさげることができれば、口ゴボの改善につながるかもしれません。

また、歯が並ぶスペースが確保できるので、抜歯をするかしないかボーダーラインの患者さんは抜歯が必要でなくなることもあります。

②従来の矯正ではできない位置まで歯を後ろに下げたい

アンカースクリューを用いることで、これまでの矯正治療では動かすことが難しかった位置まで歯を後方に下げることが可能となります。

先ほどご紹介した通り、歯を後ろまで下げるための支点が作ることができます。
歯と歯で引っ張り合っていた場合は一番奥の歯をさらに奥に下げることは難しいですが、アンカースクリューであれば奥の歯をさらに奥に下げることができますよ。

ただし、お口の大きさや状態によってはアンカースクリューでも奥歯を下げられないケースもあるので要注意です。

③ガミースマイルを治す(歯の圧下)

笑った時に歯茎が目立つガミースマイル。

歯を歯茎の中へと圧下させて歯の位置を整えることで、ガミースマイルを改善できる可能性があります。
治療期間は前歯の上の歯茎の部分にアンカースクリューをうち込むため少し目立ちますが、笑い方を意識することで目立ちにくく過ごすこともできるでしょう。

④治療期間を短くしたい

従来の方法に比べてアンカースクリューを用いた治療では、効率的に前歯部分を移動させることができるので治療期間の短縮に繋がります。

口ゴボの矯正にアンカースクリューは必須?

口ゴボの矯正にアンカースクリューの使用はマストでしょうか? 答えはNOです。

口ゴボを改善する方法としてアンカースクリューを用いた矯正治療が提案されることがありますが、必ずしもアンカースクリューを使用するわけではありません。

それぞれの患者様のお口の形や歯並びの状態に応じて治療の方法が決まるため、アンカースクリューを使用せずに抜歯で歯が並ぶスペースを作ることで歯並びが改善し、口ゴボを治すことができる可能性もあります。

どうしてもアンカースクリューを使いたい…!そんな時は?

口ゴボ治療にアンカースクリューは必須ではない、といえますね。

それでも疑問点が残る、「本当に使わなくていいの?」「治療は長引かない?」など不安に感じた場合は治療を始める前、また治療中でも遠慮せずに歯科医師に相談してみてください。

アンカースクリューを埋めるだけだからいつでもできる、と思うかもしれませんが、アンカースクリューを使って歯を下げるスペースの確保や歯の動かし方などさまざまな違いがあるのです。
また、アンカースクリューを使う矯正治療方法を取り扱っていない歯科医院もあります。

やりたい治療がある!という場合は、歯科医院を探すときに基準として探しましょう!

まとめ

口ゴボの解消に効果的であるといわれるアンカースクリューですが、お口の状態や治療後に希望する歯並びなどによってはアンカースクリューを使わないで治療する可能性も十分にあり得ます。

逆に無理にアンカースクリューの使用してしまうと、結果的に歯が下がりすぎて口元が貧相に見えるなど仕上がりが不自然になってしまうかもしれません。
また、必要のないアンカースクリューを使う費用がかかるため矯正治療費がこうがくになったり、歯科医師によっては不要な処置を好まないため治療を断られてしまうかもしれません。

矯正治療は1年以上の長い治療になることが多いので、担当歯科医師としっかりと相談した上でお互いに納得のできる治療を受けられるといいですね。

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