くまさんさんの相談

カテゴリ:小児矯正

今は歯並びが良い学童期の矯正について

  • 投稿者 くまさん さん [39才 女性 ] 2022/12/10/ 04:00
  • カテゴリー 小児矯正 小児矯正 治療前
  • お悩みの歯 上あご右3番 下あご右7番 下あご左7番

乳歯から永久歯に生え変わり中の10歳。乳歯が4本残っています。反対咬合気味を疑い、矯正歯科で精密検査をしてもらいました。反対咬合は問題なく歯を見せるときだけの癖でした。しかし犬歯が片方入るスペースがなく、また下奥歯も生えてきたときにスペースが少なく歯並びが悪くなるとの指摘がありました。上顎の拡大床をすすめられました。今はその治療が間に合うとのこと。子供も拒否はしません。現在大変綺麗な歯ならび+かみ合わせです。反対咬合気味を疑わなければ受診しておらず、歯科矯正をする発想に親はならなかった子です。今は綺麗な歯並びでも将来を予測し歯科矯正する必要あるのか、メリットデメリットを知りたいです。担当の先生は全て永久歯になったときスペースが狭いので、無理強いはしないが綺麗な歯並びでいたいなら必要性があるし、やる価値があると思うとのこと。必要な治療は受けようと思っておりますが、歯科矯正は歯並びにすでに問題が少しでもある人がやる、問題がでてきたからやるという認識でおりましたので相談しました。現状では悩みの箇所はなく、指摘された箇所に印をします。

さいたま市のSilver Lace矯正歯科と申します。

実際にお口の様子を拝見したわけではありませんので何とも言えませんが、一般的に、大人の歯と子供の歯が混在している時期というのは、将来的な歯並びのことを考えると、いわゆるスキッ歯くらい方がちょうど良いとされています。

相談者さんのお子さんの場合には、今現在がキレイな歯並びということですが、実はそれが自然なことではないため、将来的な歯並びのスペース不足を予測されているのではないかと思います。

大人になって歯並びが乱れたのを確認してから治療するのか、今のうちから歯並びが乱れないように治療するのかということについてのメリットデメリットは、歯並びの乱れ方の程度問題等もあってケースバイケースになりますので、詳しくは矯正担当ドクターに直接説明してもらったほうが良いと思います。ご検討下さい。
  • くまさん(39歳 女性 )
  • 2022年12月22日21時59分
回答ありがとうございます!
少しでも良い歯並びにしてあげたいので、参考になりました。
ありがとうございました。
初めまして、マロニエ矯正歯科クリニックの栗田です。
ご質問にお答えいたします。

矯正治療の「必要」があるかという点に関しては何とも言えません。
歯並びが悪くてもご飯は食べられますし、歯磨きも頑張ればいいですし、見た目も気にしなければよいです。
将来的に良い歯並びにしてあげたいならやった方が良いでしょうし、まあまあで良ければ必要ありません。
質問者様はお子様の歯並びに関して現状悪いと思ってないということですが、本当にそうでしょうか。
今は生え変わりの最中ですが、2年後には歯が生えきって歯並びが完成します。
その段階で、歯並びが良いのか悪いのかの結果が出ると思います。悪くなる前に予防するかどうかですね。

まず、レントゲンでスペースを確認しているなら、犬歯は生えられない可能性が高いです。
中切歯→側切歯→第一小臼歯→犬歯の順番で上顎は永久歯に生え変わりますが、
4番目の歯まで生え、犬歯が生える直前まで歯並びが崩れておらず、
いざ犬歯が生える瞬間にスペースが足らずに八重歯になる、というパターンはよくあります。
生えるための空間が無いと、犬歯は生えるのを途中であきらめ、高い位置で止まり、八重歯になります。

レントゲンを用いずに簡単にスペースがあるかを確認する方法があります。
上の犬歯の大きさは、上の中切歯の大きさとほとんど一緒です。
お子様の口の中を見て、側切歯と第一小臼歯の間に中切歯が入りそうなら大丈夫。
中切歯が入るスペースが無さそうであれば、犬歯はおそらく八重歯になり、一生そのままです。
歯がちゃんと生えそろうかどうかは、矯正歯科医師は見れば一発で分かりますし、
前歯が生えた瞬間からでこぼこになっている人もいれば、犬歯が生える瞬間に崩れる人もいます。
お子様の歯並びが悪くなると仮定して、10歳まで良くてそこから悪くなるのも珍しくないので、
現状の口の中を見て質問者様が矯正治療の必要が無いと思うのは無理もありません。
自然的な成長で顎も大きくはなりまずが、今から犬歯分のスペースが突然増えることはないでしょう。

また、本当にお子様は良い咬み合わせでしょうか。良い咬み合わせの人はあまり「しゃくれ咬み」しません。
前歯がちゃんと正常に咬んでいるなら、安定しているのでしゃくれ咬みがしにくいからです。
逆に、出っ歯な人は前歯が咬んでいないので、顎を出して前歯で咬もうとする癖があります。
歯を見せてというと、見やすくしようとしゃくれてくるお子様はとても多いですが、
咬み合わせの悪さゆえに普段から前咬みをしている可能性もあります。
リラックスして、まっすぐに咬んだ時に、奥歯も前歯も均等に咬み合うのが良い咬み合わせです。

また、でこぼこでなく、前歯が反対でなければ良い歯並びということもありません。
歯が並ぶスペースが足りない場合、でこぼこになるか、前歯が前方傾斜して飛び出すかです。
普段から口が開いている、閉じているときに口に力みがある場合は、口ゴボ状態になっています。
全体的に咬みあっていたとしても、前歯が前方傾斜して歯性上下顎前突になっているかもしれません。
口元や顔立ちが美的基準から悪化しますし、口呼吸も歯に悪く、前方傾斜した前歯はダメージを受けます。

日本人は歯並びが悪くなるように出来ており、天然物で良い歯並びの人は1割ほどと思います。
歯並びがキレイだな、と思われる人は一握りの幸運な方か、矯正治療済みの方です。
レントゲンを撮影した段階で並びきらないと予測されるお子様は、結果として歯並びが崩れる可能性が高いです。
かといって、日本人の大半は矯正治療をしているわけではありません。
矯正治療はお金も時間もかかり、お子様の負担も大きく、決して楽しいものでは無いからです。
良い歯並び・咬み合わせの方が、見た目も良く健康面でも有利となり、
矯正治療をやることの意義は大半の方が理解していらっしゃるはず。
やった方が良いかとなると、ほとんどの人が完璧ではないので、ほとんどの人がやった方が良いとなります。
海外留学はした方が良い、日常的に運動をした方が良い、スマホは触り過ぎない方が良い、
お酒やたばこはやらない方が良い、健康的な食生活を送った方が良い、などなど、
「やった方が良いとわかっているけれどやっていないこと」だらけではないでしょうか。
なので、「やりたければやる、やりたくなければやらない」のが矯正治療です。

では、10歳から上だけ拡大床を使用して、良くなるでしょうか。
まず、顎を拡げただけで歯並びはよほど運が良くない限り勝手にキレイには並びません。
もう少し早めに拡げていれば、骨の中で犬歯が良い位置に移動したかもしれません。
早期矯正治療というものは、悪くなる前に土台を改善しておくものなので、
質問文にもあるように、悪くなってからでは基本的に手遅れです。
今から拡大しても、おそらく犬歯の位置はややずれてくる可能性が高いです。
下は拡げないで良いのでしょうか。上だけ拡げて上下の幅が合わなくならないでしょうか。
また、質問文にある下の奥歯に関しては何もアプローチしなくて勝手に良くなるものでしょうか。
矯正歯科医師が何と言っているか、質問者様がどのように理解していらっしゃるのかもありますが、
早期矯正治療だけで、上の拡大床だけで、今から、ブラケットを使用せずに、治りはしないでしょう。

基本的には矯正治療というのは、すべての歯にブラケットを装着して歯を動かして治すもので、
本格矯正治療に移行する前段階として、早期矯正治療があります。
なので、早期矯正治療だけで完了するケースは稀であり、ブラケット無くして歯並びは整いません。
おそらく上顎の拡大床のみ説明を受けていると思いますが、永久歯が生え変わってから、
本格矯正治療に移行する必要があり、その差額の費用が掛かってくるものと思われます。
拡大することで八重歯がまあまあ八重歯になり、ブラケットで正しい位置に動かす流れです。
もし、早期矯正治療だけで完結するものと考えていらっしゃるなら、担当の先生とよく話し合うべきです。

歯並びや咬み合わせが崩れていても構わないのであれば、矯正治療をする必要はありません。
出来れば歯を抜きたくない、早めに治してあげたい、早期矯正治療だけで治したいのであれば、
早期矯正治療にて拡大治療をすると良いでしょう。何もしないよりは良くなるでしょう。
その上で、しっかり咬みあって見た目も完璧にしたいのであれば本格矯正治療に移行しましょう。
抜歯矯正でも問題ない、生えてみないと歯並びが悪くなるのか判断がつかない、
早期矯正治療+本格矯正治療だと治療が長すぎる、と思うのであれば今は放置しましょう。
永久歯列が完成してから、本格矯正治療から開始しましょう。期限はありませんので、いつ始めても良いです。

結果的に本格矯正治療をやることになるとして、早期矯正治療のメリットは、スペースを増大出来ることです。
本格矯正治療をやる年齢では、顎を横に拡げることが出来なくなります。
そうなると、歯を前に出して出っ歯にして治すか、抜歯して治すことになります。
早期矯正治療で拡大治療をしておけば、さほど出っ歯にすることなく非抜歯矯正が出来る可能性が高まります。
ケースによりけりで、拡大してもスペースが足りない場合や、そもそも出っ歯で口元が出ている場合、
顔立ちや口の閉じにくさを考慮し、抜歯をした方がキレイに仕上がるでしょう。
できれば歯を抜かずに治したいのであれば早期矯正治療をすることがプラスに働きますし、
理想を追求して抜歯矯正をするのであれば、拡大治療自体が不要となる可能性があり、本格矯正治療から開始でも良いです。

現在、質問者様の目から見て問題が無いと思うのであれば、やらなくてもいいと思います。
出来れば悪い歯並びにしたくないのであれば、矯正治療をすれば良くなるはずです。
ただ、早期矯正治療だけで、上顎のみの拡大床だけでバッチリ治らない可能性が高いので、
その点に関しては担当の先生とコンセンサスを得るようにしましょう。
拡大床だけでまあまあ良くなって、歯並びがやや崩れた感じになって、
それでゴールとなった時に質問者様が「早期矯正治療をしたのに綺麗になっていない」と思うかもしれません。
結局本格矯正治療をやることになった時に、追加で費用が発生するのでトラブルになるかもしれません。
担当の先生の説明と、質問者様の解釈の状況がわからないので何とも言えませんが。

以上を、ご質問への回答といたします。よろしくお願いします。
  • くまさん(39歳 女性 )
  • 2022年12月22日21時57分
詳しくありがとうございます!
できるだけ歯並びを良くしてあげたいので、治療をはじめてみます。そのうえでさらに矯正が必要で、本人も受け入れればやってあげようとおもいます。ありがとうございました!


相談を投稿する