みみさんの相談

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差し歯のやり変え

マウスピース矯正を終えて、リテーナー期間に入ったばかりです。
1本差し歯をやり変えたいのですが、すぐにしても問題ないでしょうか?歯に負担などありますか?

はじめまして、マロニエ矯正歯科クリニックの栗田です。
ご質問にお答えします。

矯正治療後の補綴(被せもの)に関してですね。
矯正治療後すぐに行っても問題はありませんし、直後に行うことで負担もありません。
歯を削って被せものをやり直すこと自体が、歯へのダメージはあります。

ただ、歯の形が変わることで、現在使用しているリテーナーは使用できなくなります。
リテーナーが無いと歯並びは崩れてしまうので、すぐに再作製する必要があります。
リテーナーの再作製は費用がかかるはずなので、矯正歯科医院に確認しましょう。
また、リテーナーも種類によっては完成まで時間がかかるので注意してください。
再補綴に時間がかかり、リテーナーの再製に時間がかかり、その期間が長くなってしまうと、
せっかく綺麗に治った歯並びが崩れてしまい、二度と元に戻りません。

再補綴を行う歯科医院で、再補綴にどれだけ時間がかかるかを確認しましょう。
また、仮歯の状態でリテーナーが入るように調整できるかどうかも確認しましょう。
仮歯の状態でリテーナーが使用できないと、そこから歯並びが崩れ始めます。
矯正治療を行った歯科医院で、リテーナーの再作製にどれくらい時間がかかるか確認しましょう。
院内で作成可能であれば、最短で即日作製も可能ですが、外注では時間がかかります。
理想は、仮歯の状態でもリテーナーを継続し、本物の差し歯が入る日に合わせて
矯正歯科医院の予約を入れ、即日リテーナーを作製するのが最も歯並びが崩れません。

矯正治療直後は歯並びが崩れやすいので、ある程度安定してから再補綴する方が安全かもしれません。
再補綴に関しては、リテーナーの再作製が必須なので、歯科医院間での予定を合わせる必要があります。
まずは矯正歯科医院に再補綴の件を相談してみましょう。

以上を、ご質問への回答といたします。よろしくお願いいたします。
  • みみ(43歳 女性 )
  • 2023年06月09日19時50分
とても分かりやすい御回答を頂きありがとうございます。
もう一つ質問です。矯正後、歯の動揺があり差し歯の歯も動揺があります。差し歯をやりかえることで歯根吸収がおきたり抜けたりのリスクはないでしょうか?
矯正治療終了直後というのは、基本的に歯がグラグラしています。
骨としっかりくっついた状態の歯を、ゆるゆるにして歯を動かし、
矯正治療後に同じ位置をキープしていると、骨が固まってグラつかなくなります。
差し歯の歯が歯槽骨吸収や歯根吸収が著しい場合は、時間が経っても動揺が大きいかもしれません。
また、支台歯(差し歯の土台部分)と差し歯の連結が甘いと、歯と補綴物の間で動いているのかもしれません。

差し歯を作り直すことでぐらぐらが強くなることはありませんが、多少は歯を削ることになるので、
差し歯を差す歯の本体部分が薄くなることで、歯が脆くなり、歯が割れやすく寿命は短くなります。
歯がぐらつくのが気になるようでしたら、再作製するリテーナーに固定式のものを追加すると、安定しやすくなります。
歯の裏側にワイヤーを接着し、連接する歯とつなぐ事でぐらつきを抑えることも可能です。
歯の動揺に関しても、矯正担当医に質問してみるといいと思います。
私は、すぐにしてもよいと考えます。
むしろ、矯正治療が終わってから、すぐに差し歯をやり変えることで、噛み合わせが馴染みやすいと考えています。歯にかかる負担があるのは事実ですが、時期が変わったからといって、負担が変わるわけではありません。
慎重に処置すれば、問題ないと思います。
その後、しっかりした保定は必要です。

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