小児矯正を行う10個のメリット!矯正理由や治療時期も紹介
「子供の歯並びが悪くなってきたけど、このまま放っておいてもいいのかな?」
と思っている親御さんもいるのではないでしょうか。
たしかに子供の歯並びが悪いと将来、口元の見た目で悩んだり噛み合わせの問題が出るかもしれません。
しかし、小児矯正により問題解決を図れる可能性が高いです。。
小児矯正のメリットを10個、紹介します。
公開日:2024/11/19
監修医師
歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開
目次
小児矯正とは?
小児矯正とは、おおよそ6歳から12歳までの永久歯が生え揃う前に行う歯科矯正です。1期治療とも呼ばれます。乳歯から永久歯へ生え変わる時期なので、歯が生えるスペースを調節しやすかったり、顎の骨の成長をコントロールできたりします。
小児矯正のメリット
小児矯正のメリットを下記にまとめますので、ぜひご参考になさってください。
1.外科手術の必要性が減る
受け口を乳歯から永久歯へ生え変わる時期に放置してしまうと、下顎の成長が上顎に比べて過大となり、大人になってから顎骨の外科手術を併用した歯科矯正で改善する必要があるかもしれません。
小児矯正で歯の傾きや顎の成長コントロールで噛み合わせを改善することで、外科手術の必要性が減少します。
2.抜歯の可能性が減る
顎を拡げたりすることで、歯を並べる隙間を獲得し抜歯の可能性を減らせます。大人になってから歯科矯正をした場合、2~4本の永久歯の抜歯が必要となることがあります。
小児矯正により抜歯をせずに治療できる確率が高くなります。
3.仕上がりがよくなる
子供ならではの顎の成長を利用した矯正により大人の矯正(2期治療)にスムーズに移行できます。
4.歯並びが悪くなる原因の歯を減少させる
乳歯が抜けた後の隙間を保つ装置を入れると、永久歯が誤った位置に生えないようにコントロールでき、噛み合わせや歯並びの悪化を防ぎます。
5.上下顎の成長バランスを整える
顎の成長のアンバランスによって噛み合わせが正しくない場合、歯科矯正によってコントロールすることで、顎の成長のアンバランスを改善し、噛み合わせの悪化も防げる可能性が高くなるでしょう。
6.歯磨きがしやすくなる
歯並びをよくすることで歯ブラシが届きやすくなり、歯垢や歯石が溜まりにくくなります。
7.発音がしやすくなる
歯並びが悪いと、発音が難しくなります。例えばすきっ歯・出っ歯の場合、発音時に空気が抜けてしまい、サ行などの言葉が言いにくくなります。歯科矯正により発音がしやすくなります。
8.矯正装置をつける期間が短くて済む
小児矯正である程度歯並びを改善しておけば、永久歯が揃ったあとの矯正治療期間を短くできる可能性が高まります。
9.歯や顎関節への負担を減らすことができる
乳歯から永久歯へと生え変わる時期に歯並びを改善することで、悪い噛み合わせが原因で起こる極端な歯のすり減りや顎関節への負担を減少できます。
10.コンプレックスの解消
悪い歯並びを早期に改善することによって、歯並びへのコンプレックスを解消できます。
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子供の矯正が必要な理由
なぜ、子供に歯科矯正が必要なのでしょうか。
歯並びが悪いまま放っておくと、歯磨きがしにくく歯垢や歯石が溜まり、虫歯や歯周病になる可能性が高くなります。さらに出っ歯などで噛み合わせが悪いと口が開いた状態が続き乾燥するため、口臭がひどくなるかもしれません。
子供の歯並びが悪くなる原因は、遺伝、軟らかい食べ物が中心の食事、指しゃぶりなどの癖などです。両親の歯並びが悪かったり、よく噛まずに食事したりすると歯並びが悪くなる可能性があります。さらに舌で歯を押す、いつも口を開けている、指しゃぶりをする、頬づえをつくなどの癖があると歯並びや噛み合わせに悪い影響を与えてしまうでしょう。
両親の歯並びが元々良く、日頃からよく噛んで食事をしたり、指しゃぶりなどの癖が無ければ矯正を受ける可能性は少なくなるでしょう。
どんな子供に矯正が必要か
悪い歯並びや噛み合わせは主に6種類あり、ご自身のお子さんが下記のいずれかに当てはまる場合は矯正治療を検討しましょう。
・空隙歯列・すきっ歯
歯と歯の間隔が空いている状態です。
隙間から空気が漏れてしまうため、サ行が発音しにくかったり歯に物が挟まったりします。
・反対咬合(受け口)
下の前歯が上の前歯よりも前に出ている状態です。
前歯だけではなく奥歯でも反対咬合になる可能性もあります。
・開咬
奥歯で噛んだとき、主に前歯の上下の歯列の間に隙間がある状態です。
食べ物を前歯で噛み切れなかったりお口の中が乾燥しやすかったりします。
・上顎前突(出っ歯)
上の前歯が前方に出ている状態です。
前歯が出ているので口が閉じにくく口呼吸になりやすいので、お口の中が乾燥しやすくなります。上顎が下顎より相対的に前方に位置していることも関係しています。
・過蓋咬合
奥歯で噛んだときに、下の前歯が上の前歯にほとんど隠れてしまう状態です。
噛み合わせが深くなっているため、顎に負担がかかることもあります。
・叢生/そうせい(乱杭歯/らんぐいば)
歯の大きさと顎の大きさが合っていないため、歯が部分的に重なっている状態です。
歯並びがガタガタで、代表的なものだと八重歯があったりする状態です。
磨き残しが発生しやすいので、虫歯や歯周病にかかりやすくなります。
小児矯正の時期
「6歳から12歳の間ならいつでもいいの?最適な年齢はいつ?」
小児矯正の期間は長いため、何歳から始めるのがいいのか気になりますよね。
小児矯正は、6歳~7歳くらいの乳歯から永久歯に生え変わり始めたくらいのタイミングがいいでしょう。この時期に行えば、子供の顎の成長を利用でき、きれいな歯並びの獲得が期待できます。
まとめ
小児矯正とは、6歳~12歳くらいまでの乳歯から永久歯に変わるころの歯科矯正のことです。幼い時期の顎の成長を利用した歯科矯正を行うことで、抜歯や外科手術などの治療を避けられる可能性が高くなります。
歯並びが悪いまま放っておくと、虫歯や歯周病になったり体への負担が出たりするので、早いうちに対処を考えておきましょう。
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